来日中の英国のウィリアム王子と安倍晋三首相は28日、東日本大震災の被災地である福島県を訪れ、同県本宮市の児童運動施設「スマイルキッズパーク」で児童らと交流した。被災地訪問は王子の強い意向とされ、首相はこれを機に復興を世界に発信する狙いだ。
王子は同日午後3時半すぎ、本宮市の運動施設前で安倍首相らの出迎えを受けた。施設内では児童とボール遊びなどに興じジャグリングを披露し児童が歓声を上げる場面もあった。屋外のトランポリンでは「何分くらい跳んでいるの」と児童に声をかけた。
記念植樹では児童らと一緒にスコップを手にし復興への思いを込めた。同施設は東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で安全に遊べる場所が減っていることから、2012年7月に市が設置した。
この後、首相は郡山市の旅館で王子の歓迎夕食会を開催し、福島県産の食材を使った会席料理でもてなした。「今回の王子の訪問は被災者の方々に大いなる勇気を与えていただいた」と述べたうえで「福島が苦しんでいる風評被害を払拭する上で大きな力になる」と強調した。
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