公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が27日に発表した2014年10~12月期決算によると、国内株式の比率は14年12月末時点で19.80%と9月末から2.01ポイント上がった。株価上昇で時価が膨らんだほか、昨年10月に示した資産構成の新しい目安(国内株は25%)に向けて株式を買い増した。
国内債券は48.39%と5.26ポイント下がった。新しい目安の35%に向けて債券を積極的に売り進めた。海外株式は19.64%(2.66ポイント上昇)、海外債券は13.14%(1.30ポイント上昇)になった。国内債券の売却で得た資金を国内株式や海外資産などのリスク投資に振り向けた。今回の運用構成の修正で4資産のいずれも新しい目安で示した構成比率の許容幅の中に入った。
10~12月期の運用収益は6兆6233億円と四半期ベースで過去2番目の規模になった。14年10月末の日銀による追加金融緩和で円安・株高が進んだことに加え、長期金利の低下による債券価格の上昇で、4資産とも1兆円を超える黒字を確保した。運用資産額は137兆358億円と過去最高になった。
GPIF、国内株、日銀