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 愛知県議会は27日、視覚障害者の白杖(はくじょう)が「凶器その他危険物」にあたるとして傍聴時の持ち込みを制限してきた規則の運用を改めた。障害者団体から「差別だ」と抗議され、白杖の持ち込みに議長許可は不要とすることを決めた。

 県議会は規則の運用で、通常の杖や傘と同様に白杖も「危険物」と解釈し、持ち込みに議長の許可が必要としていた。事務局は昨年12月、傍聴に訪れた県内の視覚障害者十数人に、折りたたみ式の白杖をかばんにしまうよう求めていた。

 この問題が今月に報道され、名古屋市の障害者団体、愛知障害フォーラムは23日、「視覚障害者にとって杖は体の一部で、危険物との認識は明らかな差別」と抗議。県議会は27日の議会運営委員会で、運用の変更を決めた。