【ソウル=加藤宏一】韓国の憲法裁判所が26日、刑法に定められた姦通(かんつう)罪について違憲との判決を下し、同罪は即時廃止された。韓国の姦通罪は過去の日本の同罪とは異なり、男女平等に適用され、家族制度の保護などを求める意見から同罪の維持を求める声もあった。判決は恋愛の自由を求める社会の風潮を反映した。
憲法裁の裁判官9人中、7人が違憲と判断した。同罪は1990年から2008年にかけて合計4回、憲法裁で合憲との判断が出ていた。最後の合憲判決が出た後に姦通罪で起訴され、有罪判決を受けた人が再審請求すれば無罪が確定する。姦通罪は日本をはじめ、諸外国ではほとんど廃止され、韓国メディアによると、東アジアでは韓国と台湾に残されていた。
韓国、姦通罪