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福島第一原発 汚染水対策が本格化へ

  • 汚染水貯蔵タンク
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東京電力福島第一原子力発電所では、事故発生から4年になることし、「凍土壁」の完成が予定されるなど汚染水対策が本格的に進められる計画です。
一方、廃炉に向けた作業は高い放射線量に妨げられ、難しい状況が続いています。

福島第一原発では、現在もおよそ300トンの地下水が毎日建屋に流れ込み、汚染水を増やし続けています。
このため東京電力と国は、1号機から4号機までの周囲の地盤を凍らせて地下水を遮断する「凍土壁」の建設を進めていて、ことし3月からはいよいよ地盤を凍らせる作業が始まる計画です。
しかし全長1.5キロにおよぶ巨大な氷の壁を作るのは前例がなく、行方が注目されます。
また東京電力は、原発の建屋の周囲に掘られた「サブドレン」と呼ばれる井戸からも地下水をくみ上げ、浄化したうえで海に放出する計画ですが、地元の反対から実現のめどは立っていません。
さらに、建屋からくみ上げられた30万トンを超える汚染水が敷地内のタンクにたまり続けていて、東京電力は「ALPS」と呼ばれる設備などに加え、昨年末から新たな処理設備も追加しタンクにたまっている汚染水の処理を今年度中に終わらせるとしています。
東京電力で廃炉や汚染水対策の責任者を務める福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表は、「汚染のレベルを下げるということ、そして増やさないということをしっかりやっていくことが、ことし最大の、喫緊の課題だ」と話しています。
一方、廃炉に向けた作業は、去年4号機ですべての核燃料の取り出しが完了しましたが、それ以外の号機では建屋内の極めて高い放射線量や散乱した大量のがれきが課題となっていて、今後、建屋内の除染やがれきの撤去を本格的に進めることが必要になります。
ことしの春には廃炉に向けた工程表の見直しも予定されていて、増田代表は「課題がないと言うほど自信を持ってできる作業はないと思う。思ったとおり進んでいるのか進んでいないのか、何かあったらすぐ立ち止まれる形で進めていくことがいちばん大事だ」と話しています。

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