2015.2.26 05:01

白鵬、報道陣寄せ付けず…審判部批判問題で態度硬化(2/2ページ)

歴代最多優勝を記念し、竹山市長(右)から伝統産品の包丁を贈られて笑顔をみせる白鵬

歴代最多優勝を記念し、竹山市長(右)から伝統産品の包丁を贈られて笑顔をみせる白鵬【拡大】

 小走りに出てきた横綱が、背中を向けて消え去った。今年から宿舎に隣接するプレハブの建物に土俵がつくられ、戸口から戸口まで2秒とかからない。窓から稽古をみていた報道陣には、白鵬が“つむじ風”に感じられた。

 大阪入り後初めて若い衆らと21番取った。新十両の石浦とは12番。最後は胸を出して押させ、アドバイスも送った。

 1月の初場所中に同体取り直しとされた勝負審判の判断を場所後「子供が見ても分かる」などと痛烈に批判。これを問題発言とした報道陣への態度は硬化するばかりで、この日も行事を含め、接触する機会すら持とうとしない状況だ。

 白鵬には、好感度抜群のイメージができあがっていた。現在、横綱をテレビCMに起用する霧島酒造(本社・宮崎県)広報部は「厳しい意見は届いていないが、タイミングが重なってしまった」と推移を見守る。看板力士が自ら発信を断つ行為は、初場所で18年ぶりに15日間大入りとなった土俵に水を差すことは間違いない。

★表敬訪問では

 白鵬は終始にこやかな表情で、竹山市長ら関係者と言葉をかわした。初場所で歴代最多となる33度目の優勝を飾ったことに、「春場所まで待てなくて、すみません」と笑わせた。同市長からは堺市の伝統産品のひとつ「打(うち)刃物」といわれる名前を刻んだ包丁が贈られた。

(紙面から)