2014-10-22
自己犠牲という自己満足により自己の欲求がわからなくなるという問題
日常 | |
世の中、パートナーに求める条件は十人十色、様々だと思う。趣味が合うとか、身体の相性がいいとか、容姿端麗とか高収入とかそういったものだ。
私にもパートナーがいる。まだお付き合いの段階だが、同棲して他人というものを観察している。
私はどうして今の相手が好きになったの?と聞かれると答えに窮してしまう。だから適当に「かわいいんだよ」とか「頭がいいからだよ」とか答えるけれど、そんなことを思っていないことは自分もわかっている。いや、思ってないというより思いこんで日々をごまかしているという方が適切か。
私がパートナーとつきあい始めた理由
彼女は傷ついていた。彼氏のDVに怯え、会社には馴染めず、自我を失い欠けていた。しかし彼女にはある種の才能があって、それは素晴らしく輝いていた。
私はそれに対し「治療したい」という義侠心を出した。この人を助けて自我を満足させるという、まぁ、禄でもない感情だ。
それと、彼女とだったらあまり変な恋愛感情をおこさないかな、と思った。正直にいってタイプの顔つきでも身体でもない。唯一よいと思っているのは、興味関心の方向と料理の味付けの方向が似ているということだ。
さて、彼女の「治療」は数ヶ月でとりあえず効果はでている。生きることを見失っていた彼女はとりあえず生きることへ歩みだしたように思う。
これは自他ともに認める私の功績であると思っている。
しかし、そうなるとどうなるか?そう、そこが問題なのだ。
自分を騙すことの功罪
「治療」にはもちろん感情が必要だ。私はボランティアだけでそんなことができるほどの精神的タフさは持ち合わせていない*1。なので、彼女が好きだということにした。実際趣味は合っていたわけだし、悪い人だとは思わなかったのである。
だからはじめはよかった。彼女を好きだと思いこむことで、いろいろできたし、それによって自我が満足してきたからである。そして彼女の精神状態も徐々に上向きになってきた。
しかし、ここから先が問題だ。思いこむと脳味噌というのは案外簡単に騙される。私の脳味噌もそうで、殊に昔から自分の脳味噌を騙すことで生きてきた私にとっては造作もないことなのである。
しかし、一度騙した脳味噌の認識を正すということには大変な困難がつきまとう。パートナーとの関係性が変化した今、新たなる認識で彼女とのつきあいをしていかなくてはいけないということである。その課程で自分の本音を探り、相手の行動をみて妥結点を見いだしていかなければならないということは骨が折れるというか、心が折れるというか、今の私には耐えられないので、逃げ出したくなるシチュエーションである。
コミュニケーション不全の先に
さて、先のような状況になってくると些細なことでコミュニケーション不全が起こってくる。これこそが私が最も苦手とすることであり、現状、腹痛や思考の停止、気分の落ち込みといった精神疾患の症状がモロにでている。
まぁ、コミュニケーション不全に陥れば喧嘩になるのは必定であり、その中で相手の悪意の刃がのぞくのである。
そうなるともう私の中では処理しきれなくなる。今までの言葉や行動といったもの一切合切が信じられなくなり、以後の相手の言葉も疑いの目で見てしまうのである。
本当はそこできちんと対話すればいいのであるが、対話するためには自分の思っていることでため込んでいることをきちんと話さなくてはいけない。それは私にとって大変な苦痛なのである。
喧嘩が解決しない理由
よく、人は喧嘩の時に問題を1本に絞ろうとしてさっさと解決しようとする。私にとってどうしても受け入れられないことはこの点だ。
問題など1本に絞れるはずがない。ましては普段一緒にいる人間が喧嘩する場合はそこに多くの積み重なりがあるからではないのだろうか。その点を一段一段きちんと明らかにして話すことなしにいきなり解決策(しかも多くの場合これは乱暴だ)を出そうとすることに私はとうてい納得がいかない。
例えその場でお互いが妥結したとする。しかし、本質的に背景の問題に関して相互に理解できていないので、話のスケールが合わないままなので、問題は再燃するのだ。
これは前のパートナーで嫌というほど実感したことであり、今度こそ同じ過ちは繰り返すまいと思っていた。しかし、上手くいかないものである。単に私の学習能力不足という可能性も大いにあるのだが・・・・・・。
とりあえず、現状はお互い対話ができる状況ではないという最悪の状態である。
故に私は今後いろいろなことを考え、行動する必要がでてくるように思うのである。本当は体調も精神状態もよくないからこのようなことが起こっている気がしなくもないのだが。
ところで、私はパートナーになにを求めているのだろうか。なにをしてほしくて妙ないらだちを原動力に家を飛び出して深夜のファーストフードでこんな文章をかいているのであろうか。
それがわかるのならば、きっとこんな日記は書いていない。
*1:タフさを持ち合わせてないのにそんなことをしているので、友人にはほとほと呆れられた