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【関西の議論】
打倒ハーバード? 京大の〝超々〟難関入試 総長のラブコールに有名進学校は…
「自由の学風」を伝統とし、数多くのノーベル賞受賞者を輩出している京都大が、来春の入学者を対象とする平成28年度学生募集から「特色入試」の本格導入に踏み切る。特色入試で京大が求める学生は、これまでのようにどの科目でも学力が高い〝優秀な学生〟ではない。特定の分野に偏っていても卓越した能力を発揮する「とんがった人材」(大学関係者)だ。入試のサンプル問題をみても京大の本気度がうかがえる。理学部では数学の難問4問を4時間かけて解かせる。教育学部ではデータを示し、「子供が学び育つためにどのような遊びの場をデザインし提供すればよいか」と問いかける…。京大生もびっくりするような超難問が並ぶ。一般入試を受けた方が比較的スムーズに合格できるようにも思える特色入試。果たしてどれくらいの受験生が挑むことになるだろうか。(前田武)
求められる英語力は米大学院留学レベル
京大の特色入試は、試験を受けるための条件からして難関だ。受験資格は学部によって異なるが、例えば、数学や物理など国際科学オリンピックで銅メダル以上やTOEFL(トーフル)(iBT)83点以上の英語力といったものがある。
TOEFL83点以上は米国の大学院を留学する際に必要とされるレベル。高校卒業段階で、米国の大学院に入ることができる語学力を持っているかどうかが受験資格に入っているのだ。
筆記試験は、ハイレベルな難問からユニークな課題まで、学部ごとの特徴が反映されている。
昨年12月に公開されたサンプル問題によると、理学部では4時間かけて数学の難問4問を解かせる試験で数理的理解力や問題解決力、論理的思考力を評価する。
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