米国:米の原発輸出に「日印原子力協定早期妥結が不可欠」

毎日新聞 2015年02月25日 21時19分

 米政府高官は25日、東京都内で一部報道機関と会見し、「米企業がインドで原発設置計画を実現させるためには、日印原子力協定の妥結が不可欠だ」と述べ、日印両政府が早期に交渉を妥結するよう訴えた。

 米国の原発企業では、東芝傘下のウェスチングハウスと、日立製作所とゼネラル・エレクトリックの合弁会社がインド市場への進出を計画している。これについて、米高官は「米企業側が(インドに)提案している原子炉の技術には日本企業が重要な役割を果たしている。米日の(原発)企業は一緒だ」と指摘した。

 同高官は「原発開発には通常10年から15年かかり、(米原発企業とインド当局の)協議も時間がかかるが、(日印の交渉妥結まで)それほど多くの時間が残されているわけではない」と述べた。

 日印原子力協定の交渉は、核を保有するインドが、核実験を再度実施しないよういかに担保するかなどを巡り交渉が難航。事故時に原発メーカーに賠償責任を負わせるインド国内法についても日本側に懸念がある。【杉尾直哉】

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