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 1896(明治29)年に定められ、ほとんど改正されてこなかった「契約」に関する民法の規定(債権法)を、現代社会にあわせて大幅に見直すべきだと、法制審議会(法相の諮問機関)が24日、上川陽子法相に答申した。法務省は3月までに改正案を通常国会に出す方針で、成立すれば民法の制定以来約120年ぶりの抜本改正となる。

 答申はインターネットでものを買うことが多くなったり、お金の貸し借りなどが多様化したりしている現代社会に、法律を合わせるのが狙い。消費者保護の観点も多く盛り込まれている。

 ものを買ったり、契約をしたりする前に、消費者に示される「約款」のルールを明確化する。買い手が読まずに契約して、あとからトラブルになることも多い。答申は、約款に書かれた内容は有効と認めた上で、消費者が著しく不利益を受ける内容は契約後に取り消せるとした。