Updated: Tokyo  2015/02/24 22:04  |  New York  2015/02/24 08:04  |  London  2015/02/24 13:04
 

ゴールドマン:米国株は「伸長」-国外により良い価値

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  (ブルームバーグ):「伸長している」という言葉が戻ってきた。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策報告で小型のバイオテクノロジー株とソーシャルメディア株の一部が「伸長」している可能性に言及してから7カ月。ゴールドマン・サックス・グループは株式市場全体の特徴を同じ言葉で表現している。

ゴールドマンのチーフ米国株ストラテジスト、デービッド・コスティン氏と同僚は2月20日のリポートで、予想株価収益率(PER)などの指標を引用し、「株価が伸長した今の環境で魅力的バリュエーションの銘柄はまれだ」と指摘。「過去40年間で指数が今よりも高い倍率で取引されていたのは1997-2000年のハイテク株バブル時だけだ」と説明した。

「伸長」したバリュエーションは恐ろしく聞こえるが、もっと怖いのは、相場が伸長したと見て株式市場から引き揚げたためにその後3年間で80%の株価上昇を見逃すことだろう。S&P500種株価指数の予想PERが現状に近い17.3倍に達した1997年もそうだったはずだ。

FRBが7カ月前にバリュエーションの伸長に言及してから株価はどう動いたのか。S&P500種は7%近く上昇し、ナスダック総合指数は12%高。小型株の指標のラッセル2000指数は5%強値上がりした。ソラクティブ・ソーシャルメディア指数は約2%下落した一方、ナスダック・バイオテクノロジー指数は30%を超す大幅上昇だ。

ゴールドマンのコスティン氏らの予想では、9月の米利上げ開始を背景にS&P500種のPERは低下し、同指数は現在とほぼ同じ2100程度で今年の取引を終える見込み。リポートは「よく知られた『スマートマネー』は売っており、買ってはいない」と指摘。より魅力あるバリュエーションを求める投資家は為替ヘッジ付きの米国外投資に目を向ける必要があるとした。

同社の今後1年の予想では、日本のTOPIXのリターンは円建てで19%。ストックス欧州600指数は欧州中央銀行による緩和策の本格化を背景に17%のリターンとなる見込み。日本以外のアジア株の指数は15%となる見通し。

詰まるところ、中銀が最も友好的な政策を取る市場を追い掛けるという単純な戦略に落ち着くのだろうか。恐らくそれは無理な拡大解釈ではないだろう。

原題:Goldman Sachs Sees More Value Outside of ‘Stretched’ U.S. Stocks(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Michael P. Regan mregan12@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jeff Sutherland jsutherlan13@bloomberg.net Jeremy Herron

更新日時: 2015/02/24 10:02 JST

 
 
 
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