川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)の遺体が見つかった殺人、死体遺棄事件で、今年に入って不登校になっていた上村さんが、「(付き合っていた年上のグループから)行くなと脅されている。学校に行きたい」などと、周囲に漏らしていたことが24日、分かった。

 遺体で発見される4日前には、担任教諭にも「学校に行こうかな」と電話で話しており、川崎署捜査本部は、グループと距離を置き、再登校しようとした上村さんとグループとの間で何らかのトラブルがあった可能性もあるとみて、引き続き交友関係を中心に捜査を進めている。

 上村さんは昨年11月にグループと関わるようになったが、「やめると言ったら、暴力も激しくなった」「殺されるかもしれない」などと友人に漏らしていた。

 暴力は万引をしろと強要されたのがきっかけとなり、今年1月には一緒に遊びに行くことを断ったために、目の下が変色するほど殴られるなどしたこともあったという。

 市教委によると、2月16日、女性の担任教諭が上村さんの携帯電話にかけて「テストが近いからそろそろ学校に来ない」と話すと、「そろそろ学校に行こうかな」と答えたという。

 上村さんは1月8日から学校を欠席。担任がほぼ毎日、母親や自宅に電話したが、つながらないことも多く、自宅を5回訪問したが、上村さんとは一度も会えていなかった。