川崎中1殺人遺棄事件「殺されるかも」友人に漏らす
2015年2月24日0時52分 スポーツ報知
川崎市川崎区港町の多摩川河川敷で中学1年上村遼太君(13)=同区=の遺体が見つかった殺人、死体遺棄事件で、上村君が友人に対し、今年に入り、年上のグループから暴力を受けていることを打ち明け「殺されるかもしれない」と漏らしていたことが23日、この友人への取材で分かった。
友人によると、上村君は昨年11月にグループと関わるようになった。抜け出したかったが「やめると言ったら暴力も激しくなった」と悩んでいた。今年に入り中学を不登校になっていたが「(グループから)行くなと脅されている。学校に行きたい」と漏らした。
暴力は、万引をしろと強要されたのを断ったのがきっかけだったという。今月中旬、グループと一緒にいた上村君が顔などを腫らしていた、との目撃証言もある。
川崎署捜査本部は上村君の交友関係を中心に捜査を進めている。
捜査関係者への取材で、抵抗した際にできる「防御創」が上村君の手のひらになかったことも分かった。
捜査関係者によると、遺体近くで荷物やケーブルを束ねる結束バンドが切断された状態で見つかっており、捜査本部は手を縛られて身動きが取れなかった可能性があるとみて調べている。
河川敷近くの防犯カメラには数人が写り、その後、1人少ない人数で戻ってくる姿が写っていた。いなくなった1人は上村君とみられ、複数人に取り押さえられるなどして抵抗できない状況だった可能性もある。
これまでの調べでは、上村君の首の後ろから横にかけて鋭利な刃物で複数回、刺したり切ったりした傷があり、顔や腕にも切り傷があった。死因は首を傷つけられたことによる出血性ショックだった。