辺野古移設:反対集会に県内外から2800人
毎日新聞 2015年02月22日 19時58分(最終更新 02月23日 19時00分)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に反対する集会が22日、辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前であった。埋め立て海域のボーリング調査再開に向け防衛省は作業を続けており、ゲート前や現場海域は作業阻止を図る移設反対派と排除する沖縄県警、海上保安庁が度々衝突し、緊迫している。
集会には県内外から約2800人(主催者発表)が詰めかけた。集会開催前に沖縄平和運動センターの山城博治議長(62)ら2人が米軍に連行され、沖縄県警に日米地位協定に伴う刑事特別法違反容疑で逮捕されたことについて、辺野古移設に反対する沖縄選出の衆院議員らは「違法な拘束だ。すぐに釈放を」と訴えた。
ゲート前での座り込みは22日で231日目。テントを設営して泊まり込みで抗議する反対派に対し、沖縄防衛局は26日までにテントを撤去するよう指導している。名護市の高校2年、渡具知武龍(とぐちたけりゅう)さん(17)が「撤去されるべきはテントではなく、基地だ」と訴えると大きな拍手が沸いた。
小学生の娘2人を連れて参加した那覇市の地方公務員、中村元さん(41)は「子どものためにもこのきれいな海を守りたい」と語り、うるま市の無職、藤木明夫さん(67)は「政府は知事選、衆院選ではっきりした沖縄の民意を無視して強引に建設を進めている」と安倍政権を批判した。
集会後、市民ら数百人が山城議長が移送された県警名護署を囲み「すぐに仲間を返せ」と訴えた。山城議長と接見した弁護士は「基地ゲートの境界線を1歩か2歩超えた可能性はあるが、不当逮捕だ」と話した。【山本太一、佐藤敬一】