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「はだしのゲン」 アラビア語版出版
2月24日 9時24分

「はだしのゲン」 アラビア語版出版
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原爆が投下された広島で生き抜く少年の姿を描いた漫画「はだしのゲン」のアラビア語版がエジプトで出版され、23日、記念の催しが開かれました。

漫画「はだしのゲン」は、原爆によって破壊された広島でたくましく生き抜く少年の姿を描いた作品で、これまでに世界の21の言語に翻訳されています。
今回、初めてのアラビア語版の第1巻がエジプトで出版され、23日、首都カイロの書店で記念の催しが開かれました。
翻訳に当たったのは、カイロ大学で日本語を教えているマーヘル・シリビーニ教授で、作者の中沢啓治さんについて、「自分の幼いころの被爆体験を基にこの作品を描いた」と説明しました。
シリビーニ教授は、広島に留学していた経験から、被爆の実相を広く伝えようと翻訳を決意し、今後2年ほどかけて全10巻の翻訳を完成させたいとしています。
中東では、核保有国のイスラエルや核開発を進めるイランに対抗するために、エジプトやサウジアラビアでも核兵器の保有を主張する声が根強いうえ、核兵器がテロリストの手に渡ることも懸念されています。
シリビーニ教授は「原爆の悲惨さは絵で見てこそ伝わります。中東で戦争が起きている今だからこそ、若い世代が読んで平和について考えてほしい」と話していました。

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