パリに落書き ここにいたこと 京都の喫茶
はじめてパリにいったときすごく疲れてしまった。
見るものすべてまばゆいのだけれど、
自分がどこにも足跡を残せていないような寂しさがあった。
大きな石で出来た建造物の前で
「お前にはこの美しさはわからないよ」と言われている気がした。
落書きをして帰りたいと思った。
そんな空気が京都にもある気がする。
たしかにパリと京都は似ているかもね、と誰かが言った。
京都の人は目が笑ってないって本当かな?
降り立つ駅に緊張感がある。
京都の喫茶店の取材をすることになった。
二日間で10軒ちかくをまわるには、
ぱっと飲んでさっと出るの繰り返しは必然で、
つまりそれは本来あるべき「喫茶の心」とはかなりかけ離れた行為だった。
じっくり静かにコーヒーを飲み、ウインナーワルツに耳を傾ける紳士の横で
写真を撮り、店の人の声を聴き、ぱたぱた歩き回って
「その店のよさ」を採集しようとする私はなんなんだよ?
実感のない喫茶、ウインナーワルツの紳士がとても羨ましい。
彼にとって京都で喫茶することはなんてことない日常なのだ.........(続)
というわけで発売中のanan京都特集で京都の喫茶店をめぐりました。
久しぶりにブログ書いたかと思えば宣伝というクズっぷり......
でもだってanan週刊なんだもん(?)
水曜日には「心を乱す、あの女をどうする!?気持ちのいい人間関係」特集になっちゃうんだもん。