ブログ論を書いておきます。


脱ページビューとは言うけれど。

ウェブメディアを運営していると必ず出てくるのが「脱ページビュー」の議論。

ページビューを追うと、くだらない芸能ネタとかゴシップとか炎上ネタとか、まぁ、下世話なメディアになっちゃうんですよ。民放のどうしようもないバラエティ番組に近づいていっちゃうんです。そういう記事を書くのが好きならいいんですが、結局みんな似通ってくるんですよねぇ。バイラルメディアとかやってて楽しいのかなぁ。

そんなわけでページビューを追うのはあんまり本質的ではないんです。でも、ウェブメディアのビジネスモデル(広告)はほとんどの場合ページビューに紐付いています。たくさん読まれないと、広告は売れないんです。ゆえに、「脱ページビュー」は、喧伝される割に実現されません。


そこで「コミュニティによるマネタイズ」ですよ

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脱ページビューを真面目に実現している例として「THE BRIDGE」はいい事例です。彼らは会員制度を用意し、コミュニティを形成することでマネタイズを実現しています。

 会員制度は、スタートアップと法人特別の2種類で、合計150社が集まった。会員になれば、年8回のデモイベントへの招待、PDFにまとめられた月刊マガジンの配布、勉強会、などが提供される。

 会費はスタートアップ会員は無料、法人特別会員は年15万円。50社限定の枠に対して、すでに30社を超える申し込みがある。広告協賛を追加した60万円のスポンサー会員には、フジ・スタートアップ・ベンチャーズ、インフィニティ・ベンチャー・パートナーズ、ニッセイ・キャピタルといった投資ファンドが並ぶ。

脱ページビュー主義 新経済ニュースアプリの挑戦  :日本経済新聞

驚くべきはページビューの少なさ。120万PVということは、うちのブログより小さいです。しかし、売り上げは軽く倍はありそうです。2,000万円は余裕であるんじゃないかな…どうなんでしょ。


コミュニティからコンテンツが生まれる

コミュニティによるマネタイズがすばらしいのは、コミュニティ自体が、コンテンツを生み出す土壌になることです

わかりやすい事例は「The Startup」の梅木さんが運営する「Umeki Salon」。このサロンから始まった議論は、しばしばThe Startupの方にも反映されます。サロンでの議論からコンテンツの種が生まれ、それをブログの方で開花させる、という流れですね。さらに、執筆したブログ記事をサロンに投じて、もう一段深い議論を生み出す、なんてことも実践されている気がします。

梅木さんのサロン運用はレベル高いので、この分野に関心ある方は必見です。あと4人入れますのでぜひ。ぼくも開設当初から入会していますが、たいへん満足しております。

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コミュニティから新たな書き手が生まれる

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ぼくが編集長をしているビッグイシュー・オンラインでもサロンを始めています。月額1万円でぼくがブログ運営のコンサルティングをする、なんてイメージのサロンです。近々もう一段会員制度を設けて、参加人数を増やそうと考えております。

ここで何をしようとしているかというと、裏の狙いは、ビッグイシュー・オンラインに関わってくれるライター・編集者の育成なんです。実は。サロンに入ってライターとしてレベルを上げていただき、あわよくば、ビッグイシュー・オンラインに記事を投稿していただきたいなぁ、という狙いがあったりするのです。効率のいい仕組みだと思いませんか?


コミュニティから資金を得て、価値あるコンテンツを生み出そう

というわけで、やっぱりこれからのマネタイズはコミュニティの時代だと思うわけです。具体的に言えば、会員制度だったり、有料サロンだったり、イベント事業なんかが本丸です。

大規模イベントによるマネタイズも可能性があるので、ここら辺も関わりたいですねぇ。現代ビジネスあたりと一緒に「これから社会を変える15人の日本人」なんて感じのアワード&カンファレンスをやったら、そこそこ収入になりそう。参加費49,800円くらいで500人を集めるのは難しくないんじゃないかな…。もちろん、カンファレンス自体も後日ブログ記事にする流れで。


イベントなりサロンなりでコミュニティから資金を得て、新たなコンテンツを生み出す。そして、そのコンテンツを元にブランドを強化し、コミュニティの熱量を高めていく。そして再び、コミュニティからコンテンツが生まれていく…という流れを作ることができるメディアの伸ばし方が、これから一般的になっていくんじゃないかと思います。

鍵になるのは、コミュニティから得た資金を「どう使うか」だと思います。コミュニティメンバーが意義を感じてくれる使い方をすればするほど、コミュニティの力は高まっていきますビッグイシューは元々ホームレス支援をしている関係もあり、「使い道」は色々ありえてワクワクしていたりします。というわけで、気になる人はぜひFacebookでいいね!をお願いします。


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