グーグルが昨年の開発者会議で参加者に配布した「グーグル・カードボード」 THOMAS SAMSON/AFP/Getty Images

 グーグルの昨年の開発者会議の目玉はウエアラブル(装着可能な)端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイドウエア」だったが、実は参加者向けの景品の方がはるかに人気が高かったことが、あるデータで明らかになった。

 会議は米交流サイト大手フェイスブック(FB)が仮想現実(VR)機器開発のオキュラスリフトを買収した少しあとに行われたが、そこでグーグルが参加者に配布したのが「グーグル・カードボード」だった。文字通り段ボール紙なのだが、マグネットや特殊なレンズ、面ファスナー、ゴムバンドが付いており、組み立ててスマートフォン(スマホ)を装着すればVRが体験できるローテクツールだ。

 その使用には専用のアプリが必要だが、グーグルのアプリ販売ストア「グーグルプレイ」での同アプリのダウンロード件数は今や100万〜500万件に上る。それに対し、アンドロイドウエアOS搭載のスマートウオッチをスマホでコントロールするためのアンドロイドウエア・アプリのダウンロード件数は50万〜100万件だ。

 スマートウオッチは一般消費者向けの魅力的なアプリがなく、普及が進んでいないが、必要なのはVR要素なのかもしれない。

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