XL125 1977年式 再生計画

車体番号 XL125− 2033***

エンジン XL125E 2036***

 

ホンダXL125(77年式)を手に入る部品で悪路でも快適なショートツーリング仕様にしていきたいと思います。この時代のXL125は、TL125バイアルス、CB125JXなどとも共通部品が多いようです。皆さんからいただいた情報をまとめてみたいと思います。それから部品集め、レストアに掛かります。皆さんご協力お願いいたします。

 

まず、フロントショックに関してです。(よっちゃんさんから情報を頂きました。)

バイアルスと初期型XL125のフロントサスは基本的に同じでインナーチューブも共通です。ただ違うのはバイアルスはステムオフセットを大きくしてトレールを稼いでいますがXLはボトムケースのアクスル撮り付け位置をオフセットすることでトレールを稼いでいます。ステムオフセットを小さくすれば低速でのハンドリングは向上しますが直進性は悪くなります。
前輪を横から見たときに、フロントフォークが地面に垂直なラインに対してどれだけ斜めになっているかを表しているのがキャスター角。角度が大きければ大きいほどたくさん寝ていることになります。また、キャスター角をつけることによってトレールが生まれる。トレールはステアリング(ハンドル操作)や直進安定性(まっすぐ走るときの安定感)を知るための重要な手がかり。もしトレールが小さいモデルなら、直進安定性は、悪いがハンドリングは軽い。トレールが長かったらその逆です。ドラッグスターなどのアメリカンモデルは、キャスターが寝ていてトレールが大きいという特徴を持つ。 トライアル車はその逆です。



その昔、バイアルスにXLのステムとサスを移植するのが当時の定番でした。
XLにバイアルスのフォークを取り付けたら直進性が悪くなります。
また、バイアルスにステムを変えずにXLのフォークを付けたら直進性は良くなりますがトライアル性能は悪化します。

 

と教えていただきました。インナーチューブは共通ということですし、ボトムケースはXL230のものが使えるそうです。

 

 

前サスはXL125Kとバイアルスとほぼ同寸です。
XL125Sのものは三つ又オフセットが少ないためハンドルを切るとフォークとタンクが当たりますがサスそのものの性能はいいです。
XL125Rのものはステムシャフトの寸法が全く違うのでポン付け不可です。

 

リアサスはバイアルスも125Kも伸びきった状態で穴中心〜穴中心が360mmです。

 

ではリアサスはどうでしょうか?再生するXL125には、TLR200のリアサス(#KJ2-003)が付いていました。

 

このサスの上の取り付け部分(写真左側)はオフセットされています。バイアルスの純正のサスもオフセットされているのでしょうか?多くの方がフィールドトリッパのサスを流用されているようですがそれもTLR200と同じようにオフセットされているのでしょうか?亀吉さんに教えていただきました。

バイアルス、イーハトーブのリアサスはオフセットされていませんが、TLR200TL125JD06)のリヤサスはオフセットされています。フィールドトリッパーのものも同様です。新しいサスですと、「inside」と書かれたシールが貼ってあるのが確認できると思います。字が消えていてもシールが貼ってあれば、そちらを内側にして取り付けます。ほんの何ミリかですが、逆に取り付けると「ハ」の字となってしまい恐らく抵抗が生じたり不具合が生まれる原因となると思います。

よっちゃんさんからも教えていただきました。

TLR・JD06とバイアルスそしてイーハトーブは同じTLと言う名を冠していますが、まったく別物のバイクだと思ってください。
TLのなかで正立サスはバイアルスだけでイーハ以降は倒立サスとなります。
そしてイーハ以降とバイアルスはスプリングの太さ(バイアは細い)も違います。
バイアルスにイーハ以降のサスを取り付けるとスプリングがリヤスプロケットに干渉します。
だからと言って正立に付けたのではダンパーが効かなくなります。
そして長いリヤショックを取り付けるとサイドスタンドも短くなります。
ゴムブッシュが付いているんで多少の正逆ハの字は吸収されますがフルショックした場合は同じオフセット量を短い距離で吸収しなければならず最悪ロッドの曲がりなど、または取り付けボルトの折損、取り付けブッシュの抜け脱落を起こすかもしれません。
結果、バイアルスにはオフセットショックはお勧めしません。

確かにTLR200のショックには、insideのシールがありました。XL125kの純正はオフセットされていませんので平行を取る加工が必要になりそうです。また、XL125Sのものは堅いという情報もありました。Kは直立、Sはレイダウンのため、ばねレートがかなり違うそうです。しかし、分解してスプリングを交換すればいい具合になるという情報もありました。最初は汚く使えないと思い込んでいましたが、今付いているサスは状態がいいのでこれを使いたいと思います。この国は海が無いので錆も少ないです。日本なら錆で大変ですが。

 

愛知のJさんからは、XL230のサスをバイアルスに装着時の情報を頂きました。

 

スプリング外径が大きい為、三角形マフラー側面及び、マフラーパイプ部に若干干渉します。
そのまま使用していると、最近排気音がワイルドになったなあ、という事になる可能性があります。(笑)
勿論、マフラー単体での個体差と、車体との取り付けバラツキによる個体差がありますので、最終的には御自身のバイクで確認必要です。左側のショックについては記憶が曖昧ですが、チェーンのジョイントのスナップリングを、車体中心側で締結させた記憶があるので、ひょっとするとギリギリだったかもしれません。(記憶が定かでありませんが????他のショック流用の時だったかも・・・)

バネレートの硬さについては、TLR用ショックについているスプリングシートと、アイジョイントを流用する事で、XL230標準のスプリングセット長よりも若干長く出来、その分ソフトなセッティングにしてました。

 

このようにXL125に使えそうなリアサスは結構あるという事が分かりました。イギリスのサミーミラープロダクツもTL125用のサスを販売しているという事でメールで尋ねてみました。その返事です。

 

Hi – We have Betor Expert @ £81 and Betor Pro shocks @ £119.11 (offer price) shocks available for TL125 models.
Please see our website for description & photographs.
Normally your bike would have 360mm shocks fitted (mounting hole centre measurement) and 40lb springs.
They will come with the standard mounting hole size of 8mm and 12mm.

これらのものも使えそうです。とりわけXL125Kとヨーロッパ仕様TLは同じフレーム幅だと思いますのでちょうどいいと思います。

同じXLをフルレストアされたえりみさんからはXL125純正サスについて情報を頂きました。
純正の長さを測ったところ穴の中心から中心まで約36センチでした。
全長になると39センチ位でした。

次にエンジンです。XL125の後継車である、XL125Sのエンジンは、CDI点火でもありますし、部品も手に入りやすいので換装を考えました。しかし、チェーンラインなど気になりましたので掲示板などで質問し教えていただきました。

 

チェーンラインは全く同一なので心配要りません。マウントも腰下は同じです。ヘッドハンガーだけ自作する必要があります。それとXL125S/185Sのエンジンは右クランクケース後部、キックスピンドル穴の後ろがXL125(K)より長いため、ブレーキペダルに干渉するかも知れません。実際、XL125とほぼ同一車体のバイアルスに、後継のイーハトーブエンジン(XL125Sと同じケース)を積む際にその問題が発生するのが知られています。六つ星てんとう虫さんありがとうございました。

 

私の住む国ではXL125S、XL185Sが販売されていました。輸出モデルには同じXL125Sでもいろいろなエンジン番号が存在するのですが、中身は同じなのでしょうか?また、125と185では、どちらが良いのでしょうか?それも教えていただきました。

 

最初期のものはエンジンナンバーがL125SE−〜です。
次の型からJD02E−〜になったはずですが、日本国内はL125SEだけですね。
これらは刻印が変更されただけで中身は全く同じなのでどれを選んでもいいです。

XL125Sと185Sのエンジンは、クランクケースとシリンダーヘッドは全く同一です。
相違点はピストン、シリンダー、クランクシャフト周辺、それとミッション(125Sは6速、185Sは5速)、ヘッドカバーのデコンプの有無です。排気量は多いほうがトルクフルで楽です。
ミッションはどっちでもいいでしょう。
ただ、元が89ccのエンジンを拡大してきたものなのでキックスタータがあまり頑丈ではありません。
キック機構とクランクケース保護の観点から、185Sをおすすめします。
キック連動デコンプが装備されているからです。
ただし中古で購入するなら、デコンプワイヤーを外しているようなものは避けたほうが無難です。

(六つ星てんとう虫さんありがとうございました。)

 

六つ星てんとう虫さんに125S系の弱点とその強化方法までご教授いただきました。

テンショナーはシリンダーごとXLR125R用と交換します。

XL125S/R用テンショナーは上下に支点を持った弓型テンショナーで、下の支点位置を動かすことでたわみ量を変えてチェーンを張ります。
しかし、この下側の支点付近が割と弱く、ある日突然千切れてカムチェーンが飛ぶことがあります。
XLR125R用は支点が上側だけです。
下側はシリンダー背面からプッシュロッドで押す、力点があります。
このタイプのほうがシンプルで壊れにくいため一般に多用されています。


XL125S/Rのガバナーはスプリング(2個)が比較的弱く、遠心力で進角するタイミングにバラつきが出ます。
これは兄弟車XR200系のものに交換するといいです。
厳密には進角タイミングが多少異なるようですが、私は気になりません。

 

 

 

 

また、XL125KとXL125Sの違いについても

ミッションは全くの別物です 結構加工しないと付きません

今は、XL125Sのエンジンのまま載せ換えた方が良いと思ってます。とCooL無限さんからアドバイスを頂きました。1京都さんからも、KにXL125Sのキャブを流用された、またリヤサスをXL230(サスのカラーの幅を狭くする加工が必要)のサスを取り付けられたとの情報を頂きました。ありがとうございました。

 

変速比の比較をしてみました。

 

XL125K

XL125S

XL185S

XR200

1st

2.769

3.083

2.769

2.769

2nd

1.722

1.941

1.722

1.941

3rd

1.272

1.4

1.272

1.450

4th

1.000

1.13

1.000

1.130

5th

0.814

0.923

0.777

0.923

6th

 

0.785

 

0.785

 

外装について

最近まで販売されていた、XL230のものが流用できるようです。タンクは確実です。サイドカバーやフェンダーについては情報がありませんでしたが、失敗覚悟で中古購入しました。バイアルスのタンクも問題なく付くようです。

 

今後の計画 XL125Sもしくは185Sを手に入れ、エンジンの載せ換え(フレーム加工)。XL125Sのフロントショックのほうが性能が良いのであれば、スワップも試みる。フロントはベアリング規格はホンダ小排気量は全部同じ(六つ星てんとう虫さん)ということなので、ステムの長さが同じであれば、問題はないですし、そうでなくても加工します。ステムがタンクに当たらないかだけを確認する必要があります。マフラーも朽ちてしまったようで他車種のサイレンサーが溶接されています。どうにかしたいと思います。インド製ホンダの同系統エンジン部品を流用のボアアップも検討中。

最終目標はこんな感じです。

 ホンダのエルシノアです。

 


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