今直也
2015年2月24日10時55分
大阪大などの研究グループは、紅茶に多く含まれる物質がマウスの体内で骨を壊す細胞ができるのを妨ぐことを実験で確認し、論文にまとめた。紅茶の成分をとることで骨が弱くなる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の改善につながる可能性があるという。論文は24日、米医学誌ネイチャーメディシン電子版に掲載される。
骨は新陳代謝をしており、健康な骨を維持するには、骨を壊す破骨(はこつ)細胞と骨をつくる骨芽(こつが)細胞の数のバランスが大切とされる。破骨細胞が多すぎると、骨が弱くなり骨折のリスクが高くなる。骨粗鬆症の患者は高齢者に多く、日本で1千万人以上いると考えられている。
研究グループは、破骨細胞が作られるのに関係する物質と反応する酵素に着目。紅茶に含まれるTF3というポリフェノールの一種によって、酵素が働かなくなることを発見した。TF3は紅茶ほどではないもののウーロン茶にも含まれているが、緑茶にはほとんどないという。
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