トップページ国際ニュース一覧ウクライナ大統領「クリミア取り戻す」
ニュース詳細

ウクライナ大統領「クリミア取り戻す」
2月24日 8時06分

ウクライナのポロシェンコ大統領は、ロシアによる一方的なクリミアの編入につながった1年前の政変に合わせて国民向けのメッセージを発表し、「一時的に占領された土地を取り戻す」と述べて、クリミアの返還を求めていく姿勢を改めて示しました。

ウクライナでは、去年2月にロシア寄りの政権が崩壊した政変を受けて、南部クリミアのロシア系住民がこれに反発して地方議会の建物などを占拠して実権を握り、その後の住民投票の実施と、ロシアによる一方的な編入へとつながっていきました。
この政変から1年になるのに合わせて、ポロシェンコ大統領は23日、国民向けのメッセージを発表し、「ウクライナは、国際法と国内法に反するばかげた行動の結果を決して認めない」と述べ、ロシアによるクリミアの編入を認めないと強調しました。
そして、「一時的に占領された土地を取り戻す。すぐにとは言わないが必ず戻ってくるので、そのときには新しいクリミアを建設しよう」と呼びかけ、クリミアの返還を求めていく姿勢を改めて示しました。
これに対して、クリミアの指導者、アクショーノフ氏は23日、「クリミアがウクライナの一部になることはない。祖国ロシアに永久に戻ったのだ」と述べて、反発しています。

少数民族「ロシアは人権守らず」

ロシアによるクリミア編入に反対する少数民族クリミア・タタール人の団体の代表、チュバロフ氏が23日、ウクライナの首都キエフで会見し、「編入後、タタール人が不当に拘束されるなど抑圧を受けており、すでに7000人から1万人がほかの地域へ逃れた」と述べ、ロシア政府が人権を守っていないと主張して批判しました。そして、クリミア・タタール人の団体としても、改めてクリミアのウクライナへの返還を求めていく考えを示しました。
イスラム系のクリミア・タタール人は、クリミアの人口のおよそ10%を占め、その多くは、ロシアへの編入に反対し、去年3月に行われた編入の賛否を問う住民投票もボイコットしたとされています。

関連ニュース

このページの先頭へ