(英エコノミスト誌 2015年2月21日号)
イタリア人はイスラム過激派と移民の双方を懸念している。
サンアンティオコはイタリア・サルデーニャ島沖にある人口1万人足らずの村だ。1815年には、ムーア人による最後の大規模なイタリア襲撃の舞台となり、サルデーニャの人が100人以上奴隷として捕えられた。
1000年にわたり、アラブ人とベルベル人、続いてトルコ人、最後に北アフリカの海賊が間隔を置いてイタリア沿岸を恐怖に陥れた。
イスラム教徒は数世紀にわたってシチリアを支配し、そこに飛び地の領土を築いた。846年にはバチカンを破壊した。
イスラム教徒による侵攻は遠い昔の民話になっていた――それも、恐ろしいほど現在の出来事のように見えるようになった今までは、の話だ。
すぐそばに迫る脅威、軍事介入に慎重なイタリアから強硬発言
2月15日、過激派組織「イスラム国(IS)」は21人のエジプト人コプト教徒の首を切り落とす、例によっておぞましい動画を公開した。イタリア人たちを怯えさせたのは、「十字架の国に向けた血で書かれたメッセージ」という動画のタイトルと、ジハード主義者は「ローマの南にいる」という警告だった。
イタリア人は自国の首都、ローマ・カトリック教会の中枢が標的であることは知っていた。以前に公開された動画は、ISの黒い旗がサンピエトロ寺院の上にたなびくだろうと述べていた。
エジプト人コプト教徒とされる人質を連れてリビア・トリポリ県の浜辺を歩くIS戦闘員を写したとする映像〔AFPBB News〕
だが、そうした動画が作られたのは、ISの存在が中東に限られていて、ランペドゥーザ島から海を渡ったすぐ先の海岸でキリスト教徒の首をはねたりしていない時のことだ。
イタリアのパオロ・ジェンティローニ外相はISの勢力拡大についてコメントし、もし国連の平和イニシアティブが失敗したら、「それ以上のことをするよう国連に動議を提出する必要がある」と語った。
【あわせてお読みください】
<<好評発売中!>>
【JBpress新書シリーズ発刊!】
第一弾は「若者よ、外資系はいいぞ」
~四十代年収四千万になる人生設計術:祖父江 基史氏・著<