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 東京都が来年11月に開場する豊洲新市場(江東区)で、同時開設予定の商業・観光拠点「千客万来施設」をめぐり、都は23日、事業予定者2社のうち住宅大手の大和ハウス工業が事業を辞退したと発表した。

 同社は、新市場の青果棟ができる「5街区」の0・6ヘクタールで、日本の伝統のものづくり技術を紹介する「匠(たくみ)いちばん市場」や世界の調理器具市場などを開設予定だった。一方、2社の代表会社で、「すしざんまい」を展開する喜代村は、新市場の水産仲卸売場棟が建つ「6街区」の1・1ヘクタールで、約140店が入る豊洲場外市場や温浴施設などの新設を進める予定。

 都によると、大和ハウスが施設運営のために希望した道路使用を、渋滞で業務に支障が出ることを心配する青果市場の業者らが認めなかった。また、2社のどちらかに債務が生じた際、連帯責任を負う契約を都が求めていたが、合意に至らなかったという。