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【野口裕之の軍事情勢】中国の野望をくじく日本と台湾

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【野口裕之の軍事情勢】
中国の野望をくじく日本と台湾

中国が意識する「九つの出口」=2015年2月14日現在

 そも中国沿岸には経済の中心地が多く、米軍の戦略爆撃に脆弱。中国軍にとり第一列島線内側は絶対防衛圏だが、打って出て米軍をより遠方で撃破する戦略も描く。また第一列島線が堅牢でなければ、対米報復核戦力残存の切り札=長距離弾道核ミサイル搭載の戦略原子力潜水艦を沈めておく聖域・南シナ海の安全が確保できない。

「不沈空母」の幻影

 出撃・防御いずれにせよ第一列島線を確保できずして中国軍の戦略・作戦は成り立たない。第一列島線上沿いに中国を取り囲む日-台-比を中国が不沈空母とみなし、病的なまでにうろたえる理由がここにある。

 とりわけ日比間に位置する台湾は、第一列島線を吊り橋に例えると真ん中で支える主柱。巨大な吊り橋は、重い負荷に耐える主柱なしには耐えられまい。実のところ、この例えをはじめ何カ所かはシンクタンク・日本戦略研究フォーラム編纂の《中国の野望をくじく日本と台湾》より拝借した。小欄も高誼を賜る自衛隊退役将官らの共著で、今回のタイトルも本と同名にさせていただいた。

台湾の空軍基地・軍港が中国軍の手に落ちれば…至上の根拠地に

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