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【野口裕之の軍事情勢】
中国の野望をくじく日本と台湾
中国の初代国家主席・毛沢東(1893~1976年)は暗殺におびえ看護婦=愛人ら極限られた者しか寝屋に入れなかった。哀れ、異常な猜疑心は被害妄想や心気症を招き、睡眠薬の力を借りねば眠れなくなる。猜疑心や妄想は毛が創った中国共産党に憑依して宿痾となった。
妄想高じて東シナ海や南シナ海に、天地の創造主が造った「超弩級不沈空母」が3隻も見えるらしい。かつてのアヘンよろしく大気・水脈汚染に因る症状かと心配したが、あながち幻覚ではなさそう。中国大陸側に立ち日本列島+南西諸島や台湾、フィリピンを眺めると、中国軍の絶対防衛線・第一列島線沿いに“遊弋”する巨大な不沈空母に見えるようだ。しかも中国を囲むように。
ところが、第一列島線は中国にとっては出撃の「出城」。日-台-比の間を抜けられなければ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)など東/南シナ海の島嶼侵略・防衛はままならない。軍事や経済を下支えするエネルギー・食糧輸入も激減する。台湾・朝鮮半島有事で来援するかもしれない米軍を阻止する守りの「長城」でもある。