ジョジョの世界で兄貴で言えば三大兄貴が有名だ。
エルメス兄貴
形兆兄貴
ジョジョの奇妙な冒険を読んだことがある人なら納得のラインナップであろう。
特にプロシュート兄貴の人気は『ジョジョの奇妙な冒険 5部 黄金なる遺産』を読めば分かる通り、読者の人気を心を鷲掴みにした。
「ブッ殺す」…そんな言葉は使う必要がねーんだ。
なぜなら、オレや、オレたちの仲間は、
その言葉を頭の中に思い浮かべた時には!
実際に相手を殺っちまって、もうすでに終わってるからだッ!
だから使った事がねェーッ。
ペッシ、オマエもそうなるよなァ~~~、オレたちの仲間なら…
わかるか?オレの言ってる事…え?
『ブッ殺した』なら、使ってもいいッ!
上記の台詞はジョジョの中でも屈指の名セリフとして印象深い。
そんな名言のオンパレードのプロシュート兄貴のスタンド能力を覚えているだろうか?
当時中学生だった僕は連載中のジョジョの奇妙な冒険を読んでそのスタンド能力に
やっべぇー!!!
と舌を巻いた。
ザ・グレイトフル・デッド(偉大なる死)
【破壊力 - B / スピード - E / 射程距離 - 列車一本程度は十分 / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - C】
全身に無数の目を持ち、人型に近いが下半身がなく、脚のように太い二本の腕で歩行する特徴的な姿のスタンド。全身の目から周囲の生物を無差別に老化させるガスを放つ。ただし、体温が低い相手に対しては効果が薄くなる。スタンドや本体の腕で直に触ったほうが老化は速く、本体は老化と老化解除が自在に出来る。また、老化能力は、敵味方の区別もできないため、近くにいる場合は、仲間も「氷」などで体を冷やす、という対策を講じておく必要がある。老化にエネルギーを集中させているため多くの近距離パワー型スタンドほどの破壊力は無いが、相手を老化させていることが前提であるため最低でも互角程度に戦うことが可能で、列車の運転席を破壊する程度のことができるだけのパワーはある。スピードはEとなっているが、両腕は老化してスピードの落ちたスティッキィ・フィンガーズのラッシュを捌く程度の動きが可能である(脚がないため、移動の速度は遅い)。
Wikipediaより引用
わかりやすく言えば、人をおじいちゃんおばあちゃんにするスタンドだ。
老人になれば人間は弱る。弱った老人を仕留めるのは容易い…と言わんばかりの能力。
もちろん恐ろしいスピードで老人になっていくので、その気になれば老衰で敵を仕留める事も可能だろう。
ストーリィは列車に乗ったジョジョ達を仕留める為に
列車内でザ・グレイトフル・デッドを発動させる。
ビビるペッシ
「や やるんですかい!?乗客ごとやるつもりですかい!」
プロシュート兄貴は言う
「たいしたこたァねーだろォーッ
毎年 世界中のどっかで旅客機が
墜落している…
それよりは軽く済むッ!」
この半端ない行動力に痺れない人はいない。
プロシュートの素晴らしい男らしさをもっと紹介したい所だが、ここはスタンドの方。
ザ・グレイトフル・デッドが慈愛に満ちた一番優しいスタンド
って所を紹介したい。
能力は前述の通り、生物を老化させるスタンド。後は手があるので物を掴んだり殴ったりできるがそれだけ。殴り合いは正直得意な部類じゃあない。足が無いし、手で歩いてるし。
慈愛?優しい??老化させる恐ろしいスタンドだぞ!?実際にジョジョ達も大ピンチになったのに何が優しいだ!慈愛だ!
そう思う人はもう一回ジョジョの奇妙な冒険第五部を読み返して貰いたい。
ザ・グレイトフル・デッドは誰一人として殺害してないのだ。
えっ?…何言ってるの?…みんな老人になって…
誰も死んでない!!!
そしてグレイトフル・デッドがミスタに直接触って
「直は素早いんだぜ パワー全開だぁ~~~『グレイトフル・デッドの直ざわりはよおおお』」
恐ろしいスピードでミスタを瞬く間に意識がなくなるほどのおじいちゃんにしてしまった。
でも死んでない!!!
プロシュート兄貴はペッシに聞かせるように叫ぶ。
オレたちチームはな! そこら辺のナンパ道路や、仲よしクラブで、
「ブッ殺す」「ブッ殺す」って、大口叩いて仲間と心をなぐさめあってるような
負け犬どもとはわけが違うんだからな。
「ブッ殺す」と心の中で思ったならッ!
その時スデに行動は終わっているんだッ!
心の中で思ったプロシュート兄貴は銃でミスタの頭をめった撃ちにする。この時ジャンプを読んでいた誰もが思った。
ミスタ死んでしまった!!!!
あまりにも早い退場もさる事ながら、敵の恐ろしさ強さ…グレイトフル・デッドのスタンド能力に恐怖し興奮した!!
こんな強いスタンドどうやって勝つんだ!?当時の僕は本気で思ったもんだ。
しかし
しかしミスタは生きていた!!!!!!
ピストルズの一匹が拳銃の弾を受け止めていたのだ!!
えっ???
プロシュート兄貴が完全に
そこら辺のナンパ道路や、仲よしクラブで、
「ブッ殺す」「ブッ殺す」って、大口叩いて仲間と心をなぐさめあってるような
負け犬どもとはわけが違うんだからな。
の負け犬なんですが……
いくらなんでもそれは…ちょっと荒木先生…それは…。中学生ながらにさすがに?と思ったがジョジョは凄みや迫力で何とかする漫画なのでこれでいいのである…と無理やり自分を納得させる。
だってミスタが直でパワー全開で老化させられたのに死なない上に、頭拳銃で撃ちぬかれたのにピストルズが守ってたから死ななかった。めっちゃ血でてるのに!?意識不明のおじいちゃんが頭から血流したら普通死ぬよね!?
ミスタは大丈夫。ピストルズが生きてるから!!!
ミスタが好きだったので少し嬉しかったのは内緒だ。
話を戻そう。
グレイトフル・デッドはそのままブチャラティと戦闘するが、ブチャラティの機転により車輪に巻き込まれて重症を負ってしまう。
ブチャラティ弱ってるはずなのに…老化でおじいちゃんになって記憶力までも下がってるから…機転なんか働くはずないのに…なんで…。
プロシュート兄貴がヤラれて狼狽えるペッシだが兄貴は車輪に巻き込まれて瀕死の状態ながらも
「グレイトフル……・デッド……」
最後のパワーでスタンドを発動させる!!
痺れる熱い展開!
ペッシも兄貴の言った意味を心で理解し成長を遂げスーパー強くなる。
ブチャラティがペッシの成長具合に脅威を感じて
「「外の老化の男」さえ倒せば もうオレたちの勝利かと思っていた・・・ だが 甘く見ていた
この列車の中で本当にやっかいなのは「老化させる能力」の男の方ではなかった
真に恐ろしいのは・・・!! この「釣り糸」の男の方だった!」
とまで言わしめてみせたほど。
ここまで来たらもうおわかりだろう。
ペッシは車掌さんを殺害し、乗客を複数人殺害する。
グレイトフル・デッドは…誰も殺してない。むしろずっとスタンド能力全開なのに誰も老衰で死んでない。
ブチャラティは自分のスタンド能力で体をバラバラにして、心臓まで止めてるのに死なない。グレイトフル・デッドは発動しているのに!?
老人にする能力ってなに??
こうも考えられる。
ジョジョ達を殺害するために、乗客のパニックを抑えたかった…
その為にはグレイトフル・デッドで老人にして騒ぎを起こさせないようにする。
スタンドバトルで乗客達を危険な目に合わせるわけには行かない!!
何て慈愛に満ち溢れたスタンドだ!グレイトフル・デッド!!
一番優しいスタンドはクレイジー・ダイヤモンドなんかじゃあない!
ザ・グレイトフル・デッドこそが慈愛の頂点にたつ誰も殺せない優しいスタンドなのだ。
「栄光は…………おまえに……ある……ぞ…
やれ……やるんだ…タコの卵。
オレは………おまえを…見…守って……いるぜ……」
誰よりも優しいプロシュート兄貴が大好きだ!