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サブドレンからくみ上げ 地元漁協も判断延期
2月23日 21時21分

サブドレンからくみ上げ 地元漁協も判断延期
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東京電力福島第一原子力発電所で建屋の周囲から汚染された地下水をくみ上げ、浄化して海に排出する計画について、地元の相馬双葉漁協は、一部の支所から反対意見が出たとして、23日に開いた会議で漁協としての方針を決めず、判断を先送りしました。

東京電力は、福島第一原発の汚染水対策として建屋周囲のサブドレンと呼ばれる井戸などから汚染された地下水をくみ上げ、浄化して海に排出する計画で、地元の漁業者に実施の受け入れを求めています。
これについて、23日、地元の相馬双葉漁協が7つの支所の代表を集めて会議を開きました。
会議は、冒頭以外は非公開で行われ、関係者によりますと、7つの支所のうち5つは計画に理解を示しましたが、原発から20キロ圏内にある浪江町と富岡町の2つの支所から反対の意見が出たということで、23日に漁協としての方針は決めず判断を先送りしました。2つの支所の幹部によりますと、計画を受け入れる条件として、現在、20キロ圏内に設定されている漁の自粛区域を縮小し、漁場を拡大することを求めたということで、漁協側は、25日に開かれる福島県内の組合長会議でこの条件を示して、議論したいとしています。
この計画を巡っては、いわき市漁協も判断を先送りして今月27日に改めて会議を開く予定で、福島県漁連は2つの漁協の判断を踏まえて結論を出す方針です。
相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は「原発から20キロ圏内の海域の試験操業を自粛しているが、地元の漁業者からすれば『サブドレン計画が安全であれば、漁場も何とかしてほしい』という意見が上がっている。今後、協議を重ねて、自粛区域の範囲を狭めるなど漁業者が『復興が進んでいる』と実感できることが理解を得るためにも必要だ。漁協全体が反対ではないので、なんとか理解を図りたい」と話していました。
また、東京電力福島第一原発で22日に起きた排水路から原発の港湾内に汚染水が流出した問題について、「目の前にサブドレンの問題があって、それを解決しようと一生懸命努力しているのに、問題が解決する前にトラブルが次から次と続くと、漁業者に対して『理解してくれ』とは言えない。私としても組合員に対して頼むにも頼めない状況だ」と話していました。

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