今回は、地元・首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)からの合格者が占める割合を、首都圏の大手39大学について調査し、2013年と03年を比べて占有率がアップした大学のランキングを紹介したい。
今年の入試では東大をはじめ、首都圏の大学の関東ローカル化が進んだ。とりわけ進んだのが横浜国立大で、35・1%から54%に18・9ポイントもアップしている。
代々木ゼミナール入試情報センターの坂口幸世本部長は「03年頃からリーマン・ショックが起きる08年まで、地方から首都圏の大学を受ける傾向が高まりました。横浜国立大は、もともと全国区型で人気が高かった。後期の定員も多く、受けやすさから、地方からの受験生も多く、合格者も多かった。それが不況の影響から、地元受験生が増えたとみていいでしょう」と話す。
ランクには、意外なことに国立大が5校も入った。今年の入試でも国公立大人気が続き、全国から受けにきているイメージもあるが、それが変わってきているのか。
前出の坂口氏は「今年のセンターが難しかったこともあるでしょう。首都圏占有率が上がったのは、今年だけの要素も影響しています」と話す。
2位は東京都市大で13・8ポイントアップし、76・7%まで上昇した。同大はもとは武蔵工業大だったが、09年に東横学園女子短大と統合し、文系の都市生活、人間科学の2学部を新設し、校名変更を行った。文系学部ができたことで、女子受験生が増え、首都圏の占有率がアップしたとみられる。
上智大の占有率が81・9%と高率だったのは、「センター試験利用入試を実施していないことが大きな理由」(坂口氏)。センター利用入試では、出願すれば合否通知が届く方式のため、受験に行く必要がなく、地方の受験生には出願しやすい。この方式がないと、地方の受験生はそれほど受けに来ないようだ。
早慶も首都圏からの合格者が大きくアップしている。ただし、慶應大もセンター利用入試を実施していない。それなのに早稲田大と変わらない首都圏占有率にとどまっているのは、全国区型大学の証明といえそうだ。
■安田賢治(やすだ・けんじ) 大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。