3大都市圏:私大の学生数抑制へ 文科省、定員超過厳格化

毎日新聞 2015年02月22日 21時47分(最終更新 02月23日 02時02分)

2014年度の主な地域別の私立大定員充足率
2014年度の主な地域別の私立大定員充足率

 私立大全体を見ると、46%が定員割れ(14年度)状態で、都市部集中が進んでいる状況だ。解消には入学者抑制と同時に、地方大学の機能強化と地方の雇用創出も必要だとして、文科省は地方大学への支援策を来年度から強化。都道府県単位で複数の地方大学が地元の自治体や企業と連携して雇用創出など地元定着率を上げる計画に対し5年間支援する補助事業も始める。

 ◇地方有利な条件必要

 大学の入学定員は国が教育環境上「適正」とする標準規模だ。本来、超過は許されない。それでも一定の幅で認めるのは、受験生が他大学にどの程度流れるかを見極めるのが難しいことや入学後に中退する学生が出ることから、大学は多めに合格者を出さざるを得ないからだ。

 大都市圏の大規模大学の中には、推薦入試などで「入学者数を調整することができる」(大学関係者)ことを利用し、基準ぎりぎりまで学生を受け入れているところも少なくない。授業料など学費収入を増やすための経営戦略でもある。

 定員超過率を厳格化すれば、定員自体を増やす大学や、助成金不交付を覚悟で多めに入学者を取る大学が出る可能性もある。地方創生を狙うのであれば、定員の基準や助成金の交付条件を地方大学に有利になるよう見直したり、大学の地方移転を財政支援する仕組みも必要だろう。【三木陽介】

 【ことば】私学助成金

 正式名称は私立大学等経常費補助金。私立大や高等専門学校を対象に、教育・研究環境の向上や学生の負担軽減のため補助する国の制度。国費を財源に「日本私立学校振興・共済事業団」が教職員数や学生数に応じて交付する。私立大収入の約1割を占め、2013年度は880校に計3204億円を交付した。

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