おなかを痛めずに出産!?無痛分娩のメリットとデメリット
妊婦さんなら気になる無痛分娩。最近では実施している病院も増えてきました。しかし、本当に痛くないのか、赤ちゃんや母体への影響はないのか・・・不安ですよね。気になる無痛分娩のメリット・デメリットについて紹介していきます。
無痛分娩について知ろう
無痛分娩ってどんな分娩?
陣痛の痛みは最初は弱く、徐々に強くなっていくのが普通です。自然分娩では痛みを受け続けることによって脳が麻酔のような役割を持つ物質を分泌して、また、痛みを少し軽減させるような呼吸法をつかって、痛みをやり過ごすことになります。
一般的に言う無痛分娩とは、「硬膜外麻酔による無痛分娩」のことを指します。背中から細く柔らかい麻酔の管を通し、そこから麻酔薬を注入して痛みを軽減させていく仕組みです。
痛みを感じる神経を、麻酔をつかって一時的に麻痺させることにより、痛みを軽減しながら快適に分娩を行うことができるように工夫された分娩方法です。
本当に痛くない?
VASスコアという最も広く知られている痛みの評価方法があります。左端を「痛みなし」、右端を「想像できる最高の痛み」とした長さ10cmの黒い線を患者さんに見せ、現在の痛みの度合いを指し示してもらう方法です。
この方法を用いて分娩時の痛みを表してもらうと、自然分娩を行った妊婦さんの痛みの程度は8から10程度、無痛分娩を行った妊婦さんの痛みの程度は1から3程度となり、痛みは半分以下になると考えることできます。
海外先進国の無痛分娩事情
アメリカでは約60パーセント(2001年調査)、フランスでも約60パーセント(1998年調査)の女性が硬膜外無痛分娩と、高い割合で硬膜外無痛分娩を受けています。
しかし、イギリスでは23パーセント(2006年調査)、ドイツでは18パーセント(2002-2003年調査)イタリアでは3パーセント(1999-2000年調査)と、国によりばらつきがあります。
アメリカやフランスでは無痛分娩が保険適用されていること、そして、「出産における痛みを取り除くことができるならばそうすべきだ」という考えをもつ人が多いことが、無痛分娩の割合を増やしているようです。
無痛分娩のメリット
痛みが軽減される
前述のとおり、無痛分娩は普通分娩と比べて痛みが大幅に軽減されます。痛みが軽減されることによって、お産による疲労が少なかったり、産後の回復が早くなるというメリットもあります。
赤ちゃんに酸素をたくさん届けられる
分娩時にお母さんが痛みに耐えている間、体内にはカテコラミンという血管を細くしてしまう物質が増え、赤ちゃんへ血液を届けにくくなり、また、お母さんが呼吸を乱してしまうことによって、赤ちゃんへ届ける酸素が減ってしまうと言われています。
無痛分娩により痛みが軽減されることによって、赤ちゃんに酸素をたくさん届けてあげることができます。特に、赤ちゃんへの血流が減っている妊娠高血圧症行群のお母さんにとっては、無痛分娩はとてもおすすめの分娩方法と言えます。
計画的に分娩が出来る
日本における無痛分娩は、自然な陣痛を待たずに、日取りをあらかじめ決め、薬で陣痛を起こして計画的に分娩をします。結果、いつ陣痛が始まるかなど、出産への恐怖やストレスが軽減され、心の準備ができやすく、安心して分娩にのぞむことができます。
無痛分娩のデメリット
麻酔薬による副作用
麻酔薬による副作用として、皮膚のかゆみ、低血圧、体温上昇、頭痛や吐き気などが出てしまう場合があります。麻酔医がが細心の注意をはらって麻酔を行うこととなりますが、副作用が出てしまう可能性は否めません。
硬膜麻酔法によるリスク
硬膜麻酔法によるリスクは、その特性として、背中に這わせたカテーテルが皮膚に沿って圧迫を起こし、軽度の炎症を起こすことがあります。
また、極まれなケースではありますが、硬膜外麻酔が髄液や血管にはいってしまい、麻酔が上半身に広がってしまうことによる呼吸困難や、舌や唇のしびれ、ひきつけなどを起こすことがあります。ただし、すべて適切な対処法は存在しています。
分娩時間が長くなる
無痛分娩の妊婦さんは、普通分娩の妊婦さんよりも分娩時間が長くなります。ただし、赤ちゃんが元気に産道を降りてきていれば、分娩時間の延長は問題ないと考えられています。
鉗子分娩、吸引分娩を行う割合が高まる
無痛分娩を受けた妊婦さんは、鉗子分娩、吸引分娩を行う確率が高まります。原因は定かではありませんが、お母さんのいきむ力が少し弱まるためと言われています。
料金が高い
無痛分娩の料金は産院により大きな差がありますが、日本では保険の適用がないため、高額なところだと分娩費用に16万円追加ということもあります。クリニックで数万円程度、大学病院で十数万程度となるのが相場のようです。
無痛分娩は大変メリットの多い分娩方法でありますが、高度な技術を必要とするため、まだあまり普及していない日本で行う場合は、その分デメリットも出てきてしまっているのが現状です。
無痛分娩を受けたい妊婦さんは、無痛分娩についてしっかりと理解し、信頼できる病院を選ぶことが何より大切と言えるでしょう。
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