借金
23 11月 2014, Posted by in 借金借金のお悩み
【ご質問】
30歳の女性です。カードで買い物をしているうちにいつの間にか返済できなくなりました。300万円ほど残があります。こんな私でも自己破産はできますか?自己破産以外の方法はありますか。
【弁護士からのアドバイス】
あなたの場合は自己破産できます。但し、自己破産というのは「あなたの全財産を処分しても、すべての負債は返済できない」ということを裁判所が認めるだけです。あなたは、さらに「すべての負債を返済しなくていい」ということを裁判所に認めてもらう(これを「免責許可」といいます)必要があるでしょう。免責許可されるためには、自己破産状態にあることを求めてもらうのに加えて、さらに免責を許可してもらう必要があります。自己破産だけでは足りないのです。 ところで、あなたはカードで買い物をしているうちに負債が増えたということですが、買い物依存症のように、短い期間に頻繁に大きな買い物をした場合は免責許可されない可能性もあります。しかし、このような場合でも、裁判所が破産管財人をつけて、あなたの生活態度を調べ、あなたが最近は買い物依存症になっていないことがわかれば免責を許可してくれるのが普通です。
自己破産はどうしても抵抗がある、という人もいるでしょう。自己破産以外の解決方法には「任意整理」と「個人再生」があります。「任意整理」というのは、裁判所とは関係なく、借りている会社と和解交渉して毎月の支払金額を
減らしてもらうものです。「個人再生」というのは、裁判所に申し立てて、支払総額を5分の1(但し、100万円未満にはできません)に減らして、原則として3年間で返済すれば残りの負債は免除される、というものです、例えば300万円の負債であれば100万円まで減らすことができます。
ただし、あなたが、資産を持っている場合は、資産総額以上の返済が必要です。
保険を解約すれば120万円になるという場合は100万円ではなく120万円返済する必要があります。
【ご質問】
55歳の女性です。会社を経営してきましたが、事業が失敗し多額の負債を負いました。厳しい取り立てにあい、友人知人からもお金を借りました。怖い思いもしました。自己破産したいのですが 金を貸してくれた知人が、絶対に返してもらう、と言って弁護士をたててきました。どうしたらいいでしょうか?
【弁護士からのアドバイス】
借りたのが知人であっても、その知人が弁護士をたててきても、自己破産は可能です。裁判所が破産管財人を選任して、破産管財人が問題点を調査し、債権者集会で知人やその弁護士の意見も聞きながら免責を許可してくれるのが通常です。特に心配は不要です。
なお、免責が許可されても、法律上払う義務がなくなったというだけです。あなたが免責許可後に知人に任意に返済するのは構いません。注意して欲しいのは、いくら知人がしつこく催促するからといって、免責許可前に返済してはいけないということです。知人にだけ返済した場合は、その知人が破産管財人から返還を求められることになり、かえって気まずくなってしまいます。
住宅ローンのお悩み
【ご質問】
40歳の女性です。思い切って5000万円で好立地のマンションを購入しました。しかし、リフォームなどにお金がかかりボーナス払ができなかった
のをきっかけに6ヶ月も延滞してしまいました。住宅ローンを組んだ銀行からはマンションを売却するよう言われています。せっかく買ったマンションですがもう売るしか方法がないのでしょうか。
【弁護士からのアドバイス】
マンションを売却するしか方法がないわけではありません。
個人再生を裁判所に申し立てて、自宅マンションを維持できる可能性もあります。
個人再生とは、住宅ローンをそのままにして住宅ローン以外を減免する制度と説明されることが多いのですが、住宅ローンの毎月の支払いを最初のうちは減らすこともできる制度です。
ただ、住宅ローンを3ヶ月ほど延滞するとあなたに代わって保証会社が銀行に住宅ローンを一括返済(これを「代位弁済」といいます。)します。代位弁済
から6ヶ月以内に個人再生を申し立てることが必要ですから注意して下さい。