逮捕の警察官 両親不在も事前に把握か2月19日 18時26分
群馬県内の交番勤務の24歳の警察官が、小学生の女子児童を連れ去ろうとしたとして逮捕された事件で、この警察官が女子児童の自宅の前で声をかけた際、両親は共に仕事で不在だったということで、警察はこうした家族の情報も事前に把握していたとみて、詳しく調べています。
群馬県警・渋川警察署の交番に勤務する巡査の秋山暢大容疑者(24)は1月15日、群馬県吉岡町で、小学4年生の女子児童を車で連れ去ろうとしたとして逮捕され、19日に身柄を検察庁に送られました。
調べに対し、「かわいかったので、仲よくなりたかった」と供述しているということです。
これまでの調べで、秋山巡査は女子児童の自宅の前に自分の車を止めて待ち伏せ、帰ってきたところで、父親の名前を言いながら、「君のパパが交通事故にあって病院に運ばれたので、すぐに来てくれないか」と、うそをついていたことが分かっています。
声をかけたのは午後4時すぎで、この時間帯は両親ともに仕事で不在だったということです。
警察は、秋山巡査がこうした家族の情報も事前に把握していたとみて、各世帯の状況が書かれ、交番で保管されている「巡回連絡カード」の情報が悪用されていないか、詳しく調べています。
警察庁長官「極めて遺憾」
群馬県内の交番勤務の24歳の警察官が、小学生の女子児童にうそをついて車で連れ去ろうとしたとして逮捕された事件について、警察庁の金高長官は「法を執行する立場の警察官が、このような容疑で逮捕されたのは極めて遺憾だ」と述べました。
そのうえで、警察官が女子児童の家族の名前も知っていたことから、地域の住民に書いてもらう「巡回連絡カード」が悪用された可能性が指摘されていることについては、「群馬県警がご指摘があった点も含めて捜査を尽くし、明らかになった事実関係に即して厳正に対処することになると考えている」と説明しました。