PKK評議会カルカン評議員「PKK(クルディスタン労働者党)は武力放棄しない」 / Zaman紙


PKK(クルディスタン労働者党:非合法)評議会のドゥラン・カルカンがテレビ局MED NÛÇEの番組に出演し、その中で「PKKは武装解除しない、なぜしなければならない。クルドは武装解除しない。トルコ政府こそ武力放棄すべきだ」と話した。

(クルド問題の)解決プロセス開始以降、分離主義テロ組織PKKの武装解除が待ち望まれている中、PKK評議会のカルカンが、PKKは武装解除に関する主張に対し「PKKは武装放棄しない、なぜしなければならない。クルドは武装放棄しない。トルコ政府こそ放棄すべきだ」と回答した。

 

 

silahpkk

 

カルカンは番組内で次のように語った。

「自衛なしに自由は成立せず、自衛なしに自立することもあり得ない。クルドの自立や自由が自己防衛と不可分一体なのは明らかだ。安全保障を他人の手、しかも処刑者の手に委ねて『クルドはまとまった』とはいえない。だから、誰もこれ以上クルド人を言いくるめられないし、そうしてはならない。そのようにトルコ社会を誤った方角に誘導することはあってはならない。『PKKが武力放棄している!』と。いや、PKKは武装放棄しない、なぜそうせねばならない。トルコが武装放棄するなら、他の国も武装放棄する。なぜトルコはあれほど武装しなければならないのだろうか?『そちらが武力放棄すれば何でもして差し上げよう!』では一体、全ファシスト勢力がクルドを攻撃してくる中、私たちはそれをどう防ぎ、自分たちの身をどう守れば良いのだろう?トルコ社会はもう誤った方角に導かれてしまっているのだ。これらのことは、そもそもその場しのぎで、選挙の票を得るための言葉でしかない。このままでは解決プロセスを続けられないし、続かないだろう。この事実を皆知るべきだ。」

 

Zaman紙(2015年02月18日付)/ 翻訳:池永大駿

 

■本記事は「日本語で読む世界のメディア」からの転載です。

 

知のネットワーク – S Y N O D O S -

 


困ってるズ 日本語で読む α-synodos03-2

vol.166 特集:ジェノサイド

・長有紀枝氏インタビュー「『人間の安全保障』はどこを向いているのか」

・稲角光恵「国際法はジェノサイドを処罰できるか?――ジェノサイド条約と国際刑事裁判所の光と影」

・藍原寛子「ルワンダ大虐殺から20年――その光と影」

・伊藤正子「韓国軍によるベトナム人戦時虐殺問題――戦争の記憶と和解」

・石田勇治×荻上チキ「『世界史上最大の悪』ホロコーストはなぜ起きたのか」

・山本ぽてと「草にすわる(2)――会社辞めました(中編)」