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2006.05.09 コメント(20)
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テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:ファッション
新年第一弾の国内出張は岐阜県でした。セミナーやインタビューで全国の地方銀行に「一緒に地方の美味しいや素晴らしい技術を世界に広めましょうよ」と訴えてきましたが、皆さん概して腰が重いところ、岐阜県の大垣共立銀行が真っ先に弊社への出資に応えてくれました。そこで、出資の御礼に本店を訪問しました。頭取には「岐阜県からクールジャパン事業を世界に送り出しましょう」とお願いしてきました。
地元の岐阜県知事にご挨拶するまでに時間があったので、岐阜県商工労働部の勧めで浅野撚糸株式会社(http://www.asanen.co.jp)の工場を訪問させていただきました。同社はかつての地方製造業者のように、零細、下請け、利益はあがらない会社だったそうですが、新しい機械を導入、撚糸技術を磨き、特許をいくつも取得して他社にはマネのできない糸を開発、下請けオンリーから脱却して自社ブランドのタオルを販売しています。その特殊な撚糸の工程を見せてもらい、そのあと実際のタオルに触れてびっくりしました。ウール産地の尾州にあって、ウールではなく主にコットンの撚糸をやっていることも意外でした。 (岐阜駅にある県のショップの入り口で販売されている「エアー・カオル」のコーナー) その特殊技術を簡単に言ってしまえば、一見蜘蛛の糸のような透明の糊の糸と普通の綿糸を一緒に撚糸して、そのあと熱水に入れて糊の部分を溶かすとフワッとしたパイル地が出来上がります。撚糸した綿糸の間に空気の隙間ができるので、通常のものより1.5倍の吸水性がある優れものタオルになります。エアーカオル(Air Kaol)と名付けた自社製品はテレビ通販で1時間に8000枚の注文がきたこともあると伺いました。 で、その触感が想像していたものとはまるで違うのです。特殊な撚糸技術で吸水性に優れたタオルと聞いたのでもっとフワッとした触感かと思っていたら、どちらかと言えばガサガサ、一般的高級タオルのヌメッとした肌触りではありません。有名ファッションブランドでもないのに、ガサガサ手触りでも値段は決して安くない、それでも注文殺到して非常によく売れています。しかも、このタオルを毎日シャワーのあとに使っていると髪の毛にも効果が現れる。髪の毛に最も良くないのは湿気、でもシャワー後に電気ドライヤーで乾かすとこれまた髪の毛には良くない。一番はタオルで完全に拭き取ることですが、エアーカオルは吸水性が高いので短時間で自然に乾かせるので髪の毛のケアにも良いんです。 浅野撚糸はかつて地方の零細企業と同じ悩みを抱えていました。下請けでは儲からない、設備投資の借金はなかなか返済できない、いっそ廃業しようか、と。尾州産地の多くの機屋さん、整理工場、撚糸工場が廃業して行く中、浅野雅己社長はなんとか自社の技術力で繊維業の復権を目指し、特許をいくつか申請して技術にさらに磨きをかけ、自社ブランドを打ち出して下請け専業からみごとに脱却。一昨年、第5回経済産業省ものづくり大賞を受賞しています。 工場で浅野社長の解説を聞きながら、私は富山県高岡市の能作を思い出しました。能作も元々は地方の零細企業、鋳物の下請けでは将来はないと能作社長は一念発起、鋳物の技術を活かした自社オリジナルブランドのリビング雑貨を開発、産元商社や卸売業を通さずに自社直営店や百貨店での販売をスタートしました。人気上昇にともない、国内の百貨店から出店の引き合いが増え、都内パレルホテル地下の直営店を贔屓にする外国人からはミラノでショップ開店を持ちかけられるまでになりました。つまり自社技術でオリジナル商品を開発、自社販売のビジネスモデルに転換して成功しました。浅野撚糸の取り組みも能作と同じですね。 全国各地の製造産地そのものは疲弊し、廃業ニュースが続きます。産地そのものは衰退傾向ですが、中には特別な技術を有し、やる気のある経営者が引っ張る会社があります。こうした地方に眠る優れものを開発する会社を支援する、できればシュリンクする国内市場だけでなく、広大な世界市場に打って出るサポートをする。これこそがクールジャパン事業、地方創生事業だと思います。 また、地方に眠る優れた技術や美味しいを発掘するには、地方事情に明るい県庁、地方銀行、あるいは地元信用金庫、JETRO営業所の協力がなくてはできません。こうした組織と連携してオールジャパンで1件でも多くの「地方発世界に」のクールジャパンプロジェクトを実現したい、これが私の今年の目標です。大垣共立銀行に続く意欲的な地方銀行の出現を期待したいものです。 明日から、新年最初の海外出張です。MADE IN JAPANやMADE BY JAPANの優れものを世界展開したいと投げかけたら、国内企業よりも海外の企業が先に手をあげてくれました。その具体的な交渉、なんとかプロジェクト化を実現したいと思います。
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2015.01.12 13:01:21
2015.01.06
テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:太田伸之
皆様、あけましておめでとうございます。 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。 昨年名刺を交換させていただき、会社に年賀状を送ってくださった関係各位に御礼申し上げます。 長年利用してまいりましたドコモ携帯とAT&Tのメールアドレスは契約を打ち切りました。お手数かけますが、皆様の携帯電話「連絡先」及びパソコン「アドレスブック」の太田伸之欄の以下情報の削除をお願い申し上げます。 ドコモ携帯:090-4533-XXXX 携帯アドレス:XXXXXX@docomo.ne.jp メールアドレス:XXXXXXX@tkm.att.ne.jp
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2015.01.07 01:20:01
2014.12.29
テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:ファッション
(写真上から、クアラルンプール モール内のLINEキャラクター、シンガポール J RUNWAY店、 中国寧波 再開発地区、パリ・ボンマルシェ ジャパンプロモーション、ビバリーヒルズ) 2014年も残すところあとわずか。自分で言うのもなんですが、1年間よく働きました。 上の写真のように、海外出張はたくさんありました。年明け早々のシンガポール出張、物価がやけに高いのが印象的でした。初めて行ったマレーシアのクアラルンプール、フェラーリ、ランボルギーニ、ベントレーなど高級輸入車がいっぱい走っていたのには驚きでした。遣隋使遣唐使の時代から日本に縁のある中国の寧波、山手線内のほぼ半分の広さを再開発している現場に足を運び、そのスケールのデカさにはびっくり。ここでも東京以上のポルシェを見かけました。アジアは急成長し、富裕層は想像以上に急増していることを肌で感じました。海外出張の今年一番の収穫はパリのボンマルシェ百貨店が開催した全館ジャパンプロモーション、クールジャパンの海外展開の可能性を改めて認識しました。そして10月末は弾丸ロス出張、現在進めているプロジェクトの交渉でしたが、AFI(全米フィルム研究所)が選ぶ歴代アメリカ映画の知識が交渉に十分役立ちました。 セミナーなどで国内各地もたくさん回りました。1年間で40本以上の講演会、講義、人生でこれほど人前で話したことはなかったです。おかげで交換した名刺は千枚以上、秘書は整理するのが大変でしょうね。講演では「地方発世界に」と「おまけしないニッポン」、つまり我々の考えるクールジャパン戦略についてどの会場でも熱くしゃべりまくりました。申込のあった取材はほとんど全てお受けしたので、新聞、雑誌、テレビのインタビューも多かったです。8年間のニューヨーク生活から戻って以来約30年、デザイナー組織とビジネススクール、ビジネススクールと百貨店、百貨店とアパレル企業とほとんど仕事掛け持ちで忙しい日々を送ってきましたが、今年は人生で最も忙しい1年でした。正直、老体にはこたえましたが、ぶっ倒れることもなくどうにか務めあげることができました。 民間のファッション流通業で働いてきた私には全く勝手の違う環境、戸惑いもありました。これまで一度も足を運んだことのなかった国会議員会館や政党本部に何度となくご挨拶や活動のご説明にお邪魔しました。政府や与党の委員会や勉強会にもいつものノーネクタイ姿で参加させていただきましたが、民間の団体や会社とは空気が違うので何回出席しても慣れず緊張します。が、言うべきことはちゃんと申し上げてきたつもりです。我が社が取り扱うジャンルは広範囲、ファッション一筋で仕事してきた者にはわからないこともいっぱい、でも新たな刺激をいただけるので仕事そのものは非常に面白いです。 短期間でどこまで業務を遂行できるかちょっと心配でしたが、スタッフの頑張りや関係省庁のサポートのおかげで既に発表した投資案件が8プロジェクト、先方からの回答待ち状態が数件あり、発足1年の割にはまずまずの進み具合ではないかと思っております。3月末の本年度締めまでにもっと案件をあげるべく「業務のスピードアップを」とスタッフには訓示したところです。 1年を振り返ると、いろんなことがありました。 ショッキングな出来事の1つは、参議院議員としてクールジャパン事業の推進に情熱を傾けてきた藤巻幸夫さんの急逝です。クールジャパン機構社長就任が正式発表された日、「太田さんが社長で良かったです。フジマキも地方を回ってクールジャパンに貢献します」と電話くれたことをいまもはっきり覚えています。藤巻さんが長年続けてきた若手対象の勉強会、私が講師をした回がラストになってしまいました。このあと彼は倒れて入院、帰らぬ人となったのです。この勉強会で知り合ったディスカヴァー21の石塚さんに出版を勧められ、「クールジャパンとは何か?」が誕生しました。勉強会からちょうど1年での出版、不思議なご縁です。 CFD議長時代から親交のあった京都の老舗織物会社の丸池藤井・藤井博夫さんの急逝もショックでした。藤井さんは京都織商の理事長、「京都でどんなんがクールジャパン事業としてできるんやろ」とわがオフィスに相談にいらっしゃいました。亡くなる前の月には京都で再会、深夜まで京都版クールジャパン事業について語り合いました。具体的に京都で案件化しようかと思っていた矢先の予期せぬ訃報、ただただびっくりでした。 訃報と言えば、CFD設立時からすっと応援してくれたファッションプロデューサーの木村茂さん、CFD議長退任記者会見時に記者席に向かって「皆さん、太田さんのご苦労さん会をやりましょうよ」と応援演説してくださった服飾評論家の大内順子さん、CFDから松屋に移籍した直後「松屋で面白いことやろうよ」と声をかけてくださった帽子デザイナーの平田暁夫さんが亡くなったこともショックでした。皆さんのご冥福を心よりお祈りしております。 今年は生まれ故郷や母校とのつながりができた年でもありました。東京近郊で活躍する三重県出身の経済人の会「東勢会」に加えていただき、同県人との交流が始まりました。故郷桑名市の若き市長に誘われ、桑名市活性化のための委員会の顧問に就任、故郷で「地方発世界に」を講演させていただきました。また、学生時代ほとんど授業に出たことがなかったわが母校明治大学でも講演する機会があり、学校の機関紙など2つの媒体にそれぞれインタビューされました。授業にはろくに出ず学外でファッションマーケティングの活動ばかりしていた不肖の卒業生、ちょっとは恩返しができた気分になれました。 来年はもっと全国各地を回って「地方発世界に」とはっきり言えるクールジャパン的なプロジェクトを地方都市の中小企業や地方銀行と一緒になっていくつか仕込みたいと思います。地方が元気にならなければ日本経済は再生しないとさえ考えます。優れものや美味しいものを携えて広い世界市場に地方から打って出る、これができれば地方にもっと雇用が生まれ、シャッター街のシャッターは減らせるでしょう。地方をテコ入れすれば海外からのインバウンド効果が地方都市にも及びます。年明け早々ある地方都市にお邪魔しますが、今年前半には北陸、四国、九州にセミナーの予定もあり、地方の関係者に「地方発世界に」の重要性を熱っぽく語って同志を増やしたいです。 1年間多くの方々に大変お世話になりました。国会等対策に汗をかいてくださった官僚の皆さん、インタビュー記事で弊社の役割や私の抱負を紹介してくださった記者や編集者の皆さん、講演会をセットしてくださったセミナー主催者の皆さん、たくさんの仲間を引き合わせてくださった支援者の方々、本当にありがとうございました。来年もご支援くださいますようお願い申し上げます。 <お知らせ> 私のメールアドレス、*******@tkm.att.ne.jp 及び******@docomo.ne.jpは 今後つながりませんのでご注意ください。
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2014.12.29 17:28:30
2014.12.27
カテゴリ:ファッション
1980年代後半、ある審査会場で作家の田中康夫さんが机の上に珍しい形状のものを置いていました。初めて目にした携帯電話、田中さんに訊ねたら「便利だよ」。すぐ私も契約して携帯電話を持ち歩くようになりました。当時、オフィスに戻るとデスクには「要コールバック」のメモがペタペタ、そのメモをもってタクシーに乗り、車内からコールバックできるのでとても重宝しました。やけに大きくて、重くて、充電に8時間必要、なのに通話できる時間は1時間にも満たない代物、でも便利でした。
以来、四半世紀私はドコモユーザー。パソコンはずっとアップル、iPodもiPadも使用していても、携帯だけはアップルのiPhoneにしないでドコモを通しました。が、やがてソフトバンクのiPhoneを併用するようになり、さらに会社支給のソフトバンクのiPhone(新年にはauに変更予定)の2台持ちになるとドコモを使う機会は激減、ついに本日ドコモショップで解約してきました。これまで使用してきた私の携帯番号090−4533−****とメールアドレス******@docomo.ne.jpはもうつながりませんのでご注意ください。 今朝、ドコモショップで解約手続きをする際、とても不愉快な思いをしました。四半世紀愛用してきたユーザーなのに、ドコモショップで新人係員の横に座った指導員らしき制服のお姉さんはムスッとした表情、長年のご愛顧に応える接客ではありません。そして、違約金の説明を冷たく上から目線でおっしゃる。四半世紀の長きにわたって愛用した私に「2年更新契約ですから」と違約金発生のことをおっしゃるんですが、この意味が私にはとんとわかりません。そもそもそんな契約をした自覚がなかったものですから。 現在たまたま会社携帯も私用のものもiPhoneなので解約するんです、将来またドコモに戻る可能性はゼロではありませんし、ドコモのiPhoneに変更することだって考えられます。もっと愛想良く接客しておけば将来につながるってもんでしょう。しかも、こっちは四半世紀もユーザーだった顧客、「これまでありがとうございました」と言葉には出さなくても、せめて作り笑顔くらいはして欲しかった。今日のドコモショップの接客で私は二度とドコモに戻ることはないでしょう。 私はこれまで「お客様目線で仕事するように」と多くの販売員を指導してきましたが、改めて教え子たちに言いたいです。何か理由があってお買い上げの商品を返品にいらっしゃるお客様に対して、絶対に笑顔で丁寧に接客すべき、と。返品時の対応が今日のドコモショップのお姉さんみたいだとお客様は二度と戻ってきてくれません。が、ここで親切丁寧笑顔で対応しておけば、またお客様はお買い物にきてくださる可能性は十分あります。笑顔でお客様との関係をキープできるか、あるいはムスッと対応して関係を切られるか。であれば前者の方が良いに決まっています。さらに、冷たい対応すれば、そのショップのみならず、ブランド全体、あるいは会社そのものが嫌われます。 たった一人の店頭スタッフの冷たい対応で、私はドコモへのロイヤリティーは消滅、加えてドコモは一体どんな人材教育をしているのか、販売マニュアルは整備しているのか、ドコモ本社の営業姿勢と社員教育に疑問を感じました。もっと言うなら、「長年のユーザーに対する姿勢がこれなのか、ふざけるな!」です。KDDI(au)が携帯市場に登場しようが、ソフトバンクが割引料金を発表しようが、四半世紀もずっとドコモを手放さなかった私がバカだったのかもしれません。 一人の販売員の対応でお客様は突然そのブランドを、その企業を大嫌いになります。だからどんなシチュエーションでも、店頭のスタッフは笑顔を忘れず、常にお客様の立場に立って行動、発言すべき。ドコモショップでそれを改めて認識しました。教え子の皆さん、「お客様本位」をお忘れなく。年末、新年の商戦を頑張ってください。
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2014.12.27 14:52:16
2014.12.20
カテゴリ:ファッション
今夏8月下旬、パリのボンマルシェ百貨店ジャパンプロモーションのレセプションに招待されて渡仏した際、BSフジの取材班に現地でインタビューされました。大々的なプロモーションとしては過去最高の売上でしたが、それはボンマルシェの経営陣と現場のバイヤーたちの日本に対する熱い思いがあったからこそ、「やること凄いなあ」とインタビューで申し上げました。加えて、海外の有力小売店にこういうイベントをやってもらえるほど日本にはネタがまだまだたくさん存在する、それをどう掘り起こして世界市場につなげるのかが我々の仕事、とも申し上げました。
最初この取材班はフランスで日本の食材が新しい展開を見せるという点にスポットを当てて取材を開始したそうですが、ボンマルシェのダイナミックなプロモーションを目の当たりにして少々軌道を修正し、クールジャパンの世界市場における可能性とそれを資金面で民間企業を支えるわがクールジャパン機構の活動を軸に番組をつくることになったようです。で、私のインタビューシーンがどうやら増えたみたい(観ていないのでどんな番組になったのか知りませんけど)。おっさんが画面に長く登場するのはどうなのって思いますけど。 明日12月21日(日曜日)午後2時からBSフジ(8チャンネル)でオンエアーされる予定です。私のインタビューはどうでもいいんです、ジャパンプロモーションをご覧になっていない方にはボンマルシェの本気度を感じて欲しいし、日本の伝統文化、衣食住、サブカルチャーのビジネス的な可能性をわかって欲しいです。ぜひご覧ください。 以下はネットの番組紹介。 ポップカルチャーや食、ファッション、そして伝統工芸まで、日本の文化を世界に発信する「クールジャパン戦略」。2013年11月、クールジャパン戦略に関する支援を目的とした官民ファンドとして、クールジャパン機構が発足。あれから1年、クールジャパン機構は現在どのような活動をしているのか。 番組では、クールジャパン機構の太田社長に密着し、今年10月に初めての出資案件が採択されるまでを取材。案件採択の1ヵ月前、太田社長はフランスの老舗デパート「ボンマルシェ」で行われた日本をテーマにした企画展『ル・ジャポン・リヴ・ゴーシュ展』の視察に訪れていた。取材班は、太田社長のフランス出張に同行し、密着取材。太田社長が現地で見たイベントの盛り上がりを踏まえ、改めて日本文化の持つ可能性について伺った。 そしてフランスから帰国して1ヵ月、ついにクールジャパン機構は4つの事業への出資を採択し、発表。果たしてその内容とは?太田社長が考えるクールジャパン戦略とは何なのか。太田社長の信念に基づいた、クールジャパン機構世界発信へのシナリオを徹底解明する。 「信念に基づいた・・・」はオーバーな表現ですね。日頃セミナーなどで訴えている基本方針を申し上げただけですから。番組制作時点では決定投資案件は4つでしたが、いまは8つのプロジェクトが発表済み、本年度内にはもっと作業を加速してできるだけ多くのクールジャパン的な投資案件をまとめたいです。
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2014.12.20 17:41:24
2014.12.06
テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:ファッション
現在の職場「クールジャパン機構」(株式会社海外需要開拓支援機構)が正式に発足して丸一年が経過しました。弊社の存在意義、役割や自分の考えるクールジャパン戦略を世間に広めようと、講演の類いやインタビューの依頼はほとんどすべてお断りせずに受け、ほぼ毎週全国各地で講演や講義をする忙しい1年でした。
既に投資案件として公式発表したものが6件、基本合意しているプロジェクトが2件あります。 コンテンツ系分野では、FACEBOOKで世界各国1600万の「いいね」を獲得しているTOKYO OTAKU MODEのネット通販事業拡充事業、日本の正規版アニメをネット配信する事業(バンダイナムコとアニメ制作会社などが合同で立ち上げるアニメコンソーシアムジャパン)、吉本興業と複数企業が合同で行うアジア4カ国でのイベント開催とそのテレビ番組化、物販事業の3件が決まりました。 ライフスタイル系分野では、マレーシアのクアラルンプール伊勢丹1号店をクールジャパン館に改装する事業、中国寧波市に建設予定の阪急百貨店大型モールへの投資です。両プロジェクトとも、いろんな日本企業やブランドが参加できるプラットフォーム事業、各地方の優れものや美味しいを届けて日本のライフスタイルや生活文化を海外で発信するための投資です。 世界各地にこれからプラットフォームを作る上で重要なのが商品の補給体制。日本ロジテムと川崎汽船と一緒にベトナムで立ち上げるコールドチェーン(冷蔵、冷凍品のサプライチェーン)のジョイントベンチャーへの投資も決まりました。今後ベトナムで販路拡大を計画している日本企業には心強い補給体制が整うと思いますし、将来はベトナム以外の国でもサプライチェーンを整備して行こうと考えております。 基本合意の1つは、中小のレストラン事業者が集まるジャパンフードタウン構想。日本の美味しい飲食を単独ではなくまとまって展開しようというもの、まずは東南アジアでの拠点づくりを計画しています。日本の「食」はレストランやカフェなど外食産業のみならず、お茶、お酒、農産物や水産物販売は海外市場でも人気上昇中、ポテンシャルはかなり高いと考えております。 また、スカパーの海外衛星放送をサポートし、日本のテレビ番組を世界で流す事業も現在詳細協議中です。今後、事業計画がまとまったものはどんどん外部の委員で構成する海外需要開拓委員会にあげて議論していただき、1件でも多くの日本の優れものを世界に発信するプロジェクトを支援したいと考えております。 講演などで何度も主張してきたことが2つあります。 1つは「地方発世界に」。地方の優れものを東京をスルーしてもいいからダイレクトに世界市場につなげる。東京の中心部にある各県アンテナショップに出店しなくてもいいじゃないですか、魅力的な商品やサービスを有する地方企業はどんどん世界に打って出て欲しい、と。JETROなどの提携機関を通じて、あるいは各県や地方銀行からも情報を集め、各地方で眠っている技術やコンテンツを掘り起こして世界市場展開を一緒に考える、これが重要な仕事だと思っています。 「地方発世界に」のお手本が山口県岩国市旭酒造の「獺祭」。新潟や石川のような銘酒の生産地でない山口県の酒造メーカー、しかも酒づくりの職人である杜氏が不在の蔵元、東京のデパ地下や居酒屋の多くはサポートしてくれませんでした。旭酒造はお米の芯の部分だけを用いて美味しいお酒をつくり、これを海外に持ち込みました。やがて世界的なソムリエやレストランのシェフに認められ、いつの間にか「日本にはダッサイという美味い酒がある」と評判に。噂は日本に流れてきました。いま、東京で獺祭の上級吟醸酒を手に入れようと思ってもほぼ不可能、ネット販売では価格が跳ね上がっています。日本の美味しいを世界が認め、日本に噂が逆流して日本でも人気になる。まさしく地方発、東京スルー、世界市場で活躍のお手本です。こういう事例をたくさん作りたいですね。 いま1つのキーワードは「おまけしないニッポン」。外国人が機関銃のような早口で根切り交渉するとすぐに電卓をたたいてこれに応えようとする優しい日本人、これでは海外市場で儲かりません。海外のビジネスマンは無茶を承知で値段交渉するもの、何もこれに素直に応える必要はない。商品に魅力を感じて発注したい外国人バイヤー、「値段に文句あるならどうぞほかを当たってください」でいいではありませんか。日本の有機栽培のお米、中国産のものよりも20倍は高いでしょう。しかし、高いには理由があります。手間ひまかけています、美味しいんです、そして何より安全です、と胸を張って商品価値を説明すべきでしょう。価格に文句あるバイヤーは中国の安いお米を買えばいいんです。 かつて日本の輸出の華である自動車は、日本出荷価格を下げるとアメリカのビッグスリーにダンピング提訴され、莫大な訴訟対策費を払ってきました。出荷価格を下げて現地法人のマージンを下げると現地法人の収益は大幅に下がり、これを補填するために本社から現地法人に送金すると今度は日本の税務署から「利益隠し」と判断されて追徴金支払いを命じられる。そして日本側の苦労に影響されることなく、現地の自動車ディーラーはきっちり儲ける、こんな構図が続いたこともありました。 ファッション業界も同じです。日本出荷価格を抑えてくれと欧米のバイヤーや現地営業エージェントにねじ込まれ、原価に毛のはえた程度のマージンで輸出しているのに、現地の小売価格は日本国内の2倍近い(中国では3倍なんてケースがまだ続いています)。儲けたのは現地の百貨店やセレクトショップであって日本のブランド側ではありません。こんな不平等なビジネスを続けていては、ジャパンブランドは輸出で利益なんて出せません。だから、小売店を海外で自ら運営するか、あるいは特定の小売店とパートナーシップを結んで利益をお互いに分けるか、とにかく消費者に近いところで海外ビジネスをすべきだ、と勉強会で関係者に説明してきました。80年代の古い海外ビジネスモデルはもう限界なのです。外国人の要望を素直に飲んで利益を吐き出す、売り先だけが高収益で内外価格差は大きいなんてビジネスは「クール」ではありません。海外に出ることが目的では困ります。海外進出はあくまでも手段、目的はビジネスでちゃんと利益を上げることです。 会社設立から1年、そんなことを何度も講演で繰り返し、近著「クールジャパンとは何か?」でもそのことをわかりやすく解説しました。出版以来、本を読んでくださった方からのアポイントや講演依頼が増えていますからこの先も忙しい日々が続きそう。
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2014.12.06 15:57:07
2014.11.09
カテゴリ:ファッション
故藤巻幸夫さんが主宰する最後の勉強会で講師をしたときに紹介された「ディスカバー21」編集者の石塚理恵子さんに勧められ、現在の仕事に関する新著を出すことになりました。
タイトル 「クールジャパン」とは何か? 発売日は11月20日の予定です。 内容は、いまの仕事を引き受けた経緯、私の考えるクールジャパン戦略、セミナーなどで唱えて来た「地方発世界に」、「おまけしないニッポン」についてたっぷり説明しております。 この本に触発され、世界市場に打って出たいと考える地方の中小企業やクリエイター、職人さんがたくさん増えて私どもに問い合わせが殺到することを願っております。 皆様、ぜひamazonで予約してください。amazonの商品ジャンル「本」から、クールジャパンと入力すると登場します。本のタイトル、お間違いなく。
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2014.11.11 00:31:05
2014.11.08
テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:ファッション
11月4日の毎日ファッション大賞授賞式会場で「シゲルさんが危ないんです」とある方に耳打ちされました。そして昨日の朝、オフィスに向かう途中、ファッションプロデューサーの草分け的存在だったシゲルこと木村茂さんの訃報が届きました。
すぐに「あのシーン」が浮かびました。1994年4月下旬、西麻布の木村邸で行われたシゲル誕生会。仲間だった市倉浩二郎さん(毎日新聞編集委員)が亡くなり、その数日後に誕生会なんてできるわけないとシゲルは恒例行事の中止を周囲にもらしました。私は市倉さんならきっと「予定通りやれ!」と言うに違いないと主張、結局シゲルの誕生会は開催されました。料理プロでもあるシゲルの手料理で最初はワイワイ楽しい会でしたが、お酒のピッチが上がり酔いが回ったあたりで私は「なんで市倉が死ななきゃならんのや」と大泣き、誕生日を祝ってもらうはずの主役の頭をバンバンどついたことだけはうっすら覚えています。そのあとはよくほとんど記憶にありません。親友の死が受け止められなくてグデングデン、参加者を驚かせた醜態のシーンは思い出すたび今でもこみ上げるものがあります。 木村茂邸は当時のテレビ朝日通りから坂を少し下ったところにありました。現在の六本木ヒルズ森タワー、つまり私が現在勤務するオフィスのある場所です。なんだか不思議な縁を感じます。 私がシゲルと初めて会ったのは1985年CFD(東京ファッションデザイナー協議会)が発足した直後でした。急遽持ち上がったデザイナーの会の設立、ニューヨークからの短期帰国中に運営責任者に指名され、ニューヨークに戻る間もなくCFD自主運営の東京コレクション準備、特設テントを建てる場所だけは確保した私はファッションショーの演出家に集まってもらってテント会場のランウエイの長さ、幅、高さをどの程度に設定するかヒアリングしました。屋外の高低差がある場所に特設テントを建てる関係上、あらかじめランウエイの寸法は決めておかねばなりません。だから演出家全員の意見を聴いておきたかったのです。 ところが、本題に入る前に、CFD発足の経緯、どうして私が責任者に指名されたのか、どういう覚悟で任務を遂行するつもりなのかを説明して欲しい、と数日前に会って説明済みの演出家に言われました。32歳の若造、当時は気が短かった私は「また同じことを説明しろと言うのか」、私はキレちゃいました。「嫌になったらさっさとニューヨークに帰りますから」と言ったら、「そんな態度なら協力できない」と説明会は紛糾、ランウエイの寸法を決めるどころではなくなりました。 数人の演出家が私の態度や本題のランウエイの寸法についてあれこれ思うことを述べ、このままでは今日はまとまりそうにないなとあきらめかけたら、「太田が決めたらいいのよ。私たちはそれに従って演出プランを考えるだけだから」と助け舟を出してくれたのが初対面だったシゲルでした。 シゲルはデザイナーには厳しい人でした。ショー準備期間のサンプルチェックでは、デザイナー本人が「これは見せたい服」と主張しても、色の組み合わせや服のボリュームが悪いから「ダメよ」とぴしゃり、時々ベテランデザイナーと口論になったこともあったようです。デザイナーとしてはせっかく創作したのだから「これは見せたい」、しかしショーを演出する側は客観的にみてマイナスイメージなるから「これは外すべき」、時代の空気を吸っていなければ、美意識に自信がなければ言えない台詞ですが、シゲルはいろんなメゾンでダメだしをしていました。 また、コレクション経験の短い新進デザイナーに礼儀作法はうるさかった。シゲルが演出に入るメゾンは、特設テントの横にあった運営本部の小屋にデザイナー本人が必ず「お世話になります」と搬入挨拶に来ましたし、ショー終了後の楽屋や客席の掃除や挨拶も完璧でした。こういうことにシゲルはもの凄くうるさかったですね。デザイナーは一般論としてわがままですが、それはものづくりで妥協を許さないからであって、人間として最低限のマナーは守りなさいと教えていました。だから、東京コレクション運営本部で働くCFD事務局スタッフ、アルバイトや施工業者スタッフの間でもシゲル演出メゾンの評判はすこぶる良かった。ひどいメゾンは挨拶にも来ないで勝手に搬入し、ショーのあとはろくに掃除もしないで搬出していましたから。 フリーランスの演出家として活動していたシゲルにSUNデザイン研究所の大出一博さんの勧めで同グループ入りする話が持ち上がったとき、「あんた、どう思う?」とわがオフィスで改まって質問されたことがあります。「SUNの若手演出家たちにショーの演出ではなく、プロとしてのマナーを教えてあげられるはず」、と同グループ入りを私は賛成しました。お酒が入るとちょっと説教魔、後輩にはうるさい存在だったでしょうが、シゲルにプロの姿勢を学んだプロデューサーは少なくないと思います。2005年度毎日ファッション大賞鯨岡阿美子賞に選ばれた理由の1つは、プロデューサーとして長年貢献したことだけでなく、デザイナーやプロデューサーを指導する彼の姿勢が委員の皆さんに評価されたからではないでしょうか。 一見はチャラいけれど、後進の礼儀をただす人がまた一人逝ってしまいました。とても残念です。先に逝った市倉さんも、久田尚子さんも、平田暁夫先生も、そしてシゲルに指導されたデザイナーの太田記久さんも、あの世の飲み仲間が増えてきっと大歓迎していることでしょう。シゲルさん、長い間ご苦労様でした。 合掌。
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2014.11.08 15:19:48
2014.09.22
テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:ファッション
そろそろミラノが終わり、バイヤー、プレス関係者はミラノからパリに一斉移動する頃でしょう。エアフラのストライキ、まだ継続中なのかどうか知りませんが、移動に支障がなければいいのですが...。お国の宝物イベントであるパリコレにわざわざストやらなくてもと思います。エアフラの従業員組合、思慮が足りないなあ。
さて、パリコレ視察に訪れる業界関係者とメディアの方々、8月30日から開催しているボンマルシェ百貨店のジャパンプロモーション、ぜひ足を運んでください。震災直後の日本を助けようと経営トップのかけ声で準備が始まったこの全館プロモーション、予想以上の反響でボンマルシェのバイヤーは追加発注に追われているそうです。日本の衣食住、文化への関心がパリでいかに高いのか、肌で感じられるイベントです。それと、ファッションで取り上げられているブランドを見ると、世代交代を実感しますね。数年前の「TOKYO」を取り上げたプロモーションとはブランドが違いますから。 写真(2、3枚目)にもあるように、被災地支援の「KOKORO 11.3.11 PROJECT」はいまも続けています。この姿勢にも頭が下がります。3年半も経過すると日本の小売店の店頭からはこうした被災地支援ポップは消えてしまいがちですが、海外のボンマルシェ百貨店はいまもこのプロジェクトを継続しているのです。単なる儲けるためのカントリープロモーションではありません。コレクションとコレクションの合間を縫って視察するのは大変でしょうけど、こういう点も細かく見て欲しいです。
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2014.09.22 17:27:03
2014.09.13
テーマ:楽天写真館(226293)
カテゴリ:ファッション
ファッションの仕事でパリ出張する人は、バイヤーやプレス関係ならばパリコレ会場、展示会場、宿泊先のホテルを回るだけ、ブランド側の出張者はショールーム、コレクション会場、ホテルの往復だけ、パリらしい情景を写真におさめることもなければ町並みを楽しむこともないのがほとんどではないでしょうか。私も10数年間そうでした。せいぜい小売店の売場を回るくらいでしたね。
何回パリ出張したかわかりませんが、パリの情景をパチリとしたことほとんどありませんでした。今回はアポとアポの間に少し余裕があったこともあって数枚だけパリっぽいスナップを。この国が世界で最も観光客を集めるのは、やっぱり都市そのものの魅力、そしてプラス要因は食事でしょうね。街のあちこちに美しい建物や公園があり、ご飯も美味しい。日本が数年後インバウンドをドーンと増やすには、世界文化遺産に認定された美味しい食事のほかに、街の景観が大切だなあと思いました。ドデカイ看板、派手なネオンサイン、ガラス張りのオフィス群、これじゃあ美しい街にはなりませんね。
Last updated
2014.09.13 15:13:43
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