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 国境の島に自衛隊は必要か。日本最西端の沖縄県与那国町(与那国島)で22日にあった住民投票は、「配備賛成」が6割近くを占める結果になった。国防に島の活性化を重ね、配備を求めてきた人たちは喜びの声をあげるが、島民間の意見の対立は残ったままだ。

 「はっきりした票差が示されたので、反対派も折れるところは折れてほしい。これで隊員も家族も安心して来られるのでは」。自衛隊の誘致活動を続けてきた与那国防衛協会の与那原繁事務局長は喜んだ。協会の会員や配備賛成の町議らは、各地域で集会を開き、賛成票を固めてきた。

 町では2013年、配備に賛同する外間守吉町長が小差ながら対立候補をおさえ、3選された。昨年9月の町議選(定数6)では与野党が3議席ずつで並んだが、11月の知事選、12月の衆院選の町での得票数をみると、沖縄県全体の結果とは違い、自民党系の候補が勝っていた。