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トルコ越境救出作戦にシリア反発2月23日 4時43分
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シリア北部にあるトルコ領の「飛び地」が過激派組織IS=イスラミックステートに包囲され危険にさらされているとして、トルコ軍がシリアに越境して兵士たちの救出作戦を行ったことに対し、シリア政府は「侵略行為」だとして反発を強めています。
トルコ政府は22日、シリア北部にあるトルコ領の「飛び地」が過激派組織ISに包囲され危険にさらされているとして、軍の戦車39両を含む車両100台、それに兵士500人以上をシリアに越境させて「飛び地」にいる兵士たちの救出作戦を行ったと発表しました。
トルコ国境からおよそ35キロ離れている「飛び地」には、オスマントルコ帝国の創始者の祖父、スレイマン・シャーの霊びょうがあり、トルコの地上軍が本格的にシリア側に越境したのは今回が初めてです。
これに対し、シリア外務省は「事前にシリア側の了承がないまま行われた侵略行為」だと非難する声明を出しました。
そのうえで、トルコ軍とISとの間で戦闘が起きなかったことを念頭に「トルコとテロ組織であるISとの間の強いつながりを示すものだ」と主張し、反発を強めています。
トルコは、対立してきたシリアのアサド政権に加えてISにも対抗するため、今後、シリア情勢に対して軍事的な関与を強めるものとみられ、両国の緊張が高まる可能性もあります。