パラオ・コロール=中田絢子
2015年2月21日10時24分
天皇、皇后両陛下の訪問が4月に予定されている太平洋戦争の激戦地、パラオ共和国のペリリュー島(ペリリュー州)のテミー・スムル知事が朝日新聞のインタビューに応じ、両陛下の訪問までに島内に残る壕(ごう)のうちいくつかの場所を掘り、遺骨収集に協力する方針を明らかにした。既に厚生労働省にも州政府の意向が伝えられており、遺骨が確認されれば同省は職員を派遣して収容したいという。
パラオは日本から約3千キロ南の太平洋に浮かぶ島国。太平洋戦争敗戦まで約30年にわたり日本が統治し、中心部から南に位置するペリリュー島では、1944年9月15日から約2カ月間、米軍と激戦が繰り広げられ、旧日本軍約1万人が戦死した。戦後、日本政府や遺族らが遺骨の収集を進め、これまでに約7600柱を収容したが、約2600柱がいまも現地に残されているとされる。
ペリリュー島内には旧日本軍が利用した壕が多数あり、戦後、米軍がその多くを埋めた。中には遺骨が未収集のままになっている壕もあるとみられるという。
スムル知事は、これらの壕のいくつかを、両陛下訪問前の3月下旬から4月のはじめごろまでに掘り返し、日本政府の遺骨収集に協力したい考え。同知事は「地元は遺骨収集の努力を理解しており、日本への協力は首脳レベルでの約束でもあると聞いている。責任感をもって全面的に協力していく」と語った。
州政府から連絡を受けた厚労省の担当者は「情報交換を続け、実現するのであれば速やかに職員を派遣する」と話す。両陛下は4月8、9日、戦後70年の慰霊のため同国を訪問する。(パラオ・コロール=中田絢子)
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