社員にオフィス掃除をさせる不合理

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今週の週次のふりかえりで、オフィスの掃除はみんなでやったほうがいいんじゃないかという議題があがった。

もともと僕1人でやっていたものを、最近ある一人が自主的に手伝い始めていて、その人が提案してくれたのだ。

意外にもみんなは「まあやるか」みたいな雰囲気になっていたし、提案してくれた事はうれしかったが結局は僕が反対をしてやめてもらった。

なぜなら僕は従業員に掃除をさせるのは間違ってると思っているからだ。

理由は大きく3つある

1. 嫌なことをさせてモチベーションを下げるのは会社として不合理な選択だ
2. 掃除をするぐらいだったらコードを書いてもらったほうが成果が出る
3. 掃除をしなかったりいい加減だったからといって、掃除のスキルや清潔度でエンジニアの評価を下げるのは間違ってる

わかりやすく言うなら「イチローを雇って野球の時間を削って掃除をさせる人を見たらどう思う?」ってことだ。

うちの場合はエンジニアリングの能力で評価して人件費を払っている。それなのに開発能力がない人でもできる掃除をさせるというのは大きな無駄だ。そして無駄なことをさせる組織は間違っている。

この判断への反論として思いつくのは「掃除をすると業績があがるとかいう」「成功者はトイレ掃除が好きだ」なんてのがある。

確かにいろんな人を調べると成功者には掃除好きが多い気がする。名古屋で言うならココイチ創業者の宗次さんは現在でも朝5時から路上を掃除しているはずだ。

だけどそれは掃除が好きだから成功したのでなくて、

「成功するような考え方や習慣を持ってる人は、掃除も合理的なことだと思っている」

と考えるほうが自然だ。

つまり掃除を考えるから成功するのではなくて、成功を考えた結果掃除をしたほうがいいなと思うのだ。

イチローの真似してカレーを食べても野球はうまくならないし、スティーブ・ジョブスのマネをして毎日同じ服を着てもイノベーションは起きない。

順番が逆なのだ

みんなには是非、次に誰が掃除をするかを考える時間を使って「どうしたら掃除係を雇えるか」を考えてほしい。

豊吉隆一郎

スタンドファーム株式会社代表取締役

2002年より名古屋にてフリーランスとしてWeb制作を始める。
クラウド型請求書管理サービスMisocaを開発運営するため、2011年6月、スタンドファーム株式会社を設立。

趣味はマラソン。
CSNagoya勉強会共催者、名古屋Ruby会議スタッフ、OSCNagoya2011実行委員長など

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