A 上杉隆
・ジャーナリズムを育てるのはメディア側の人間ではなく、最終的には情報の受け手である。まずはメディアへの「厳しい目」を持つことである。
・情報の扱いについて認識の低い日本の政治家にあって、安倍首相は第2次政権以降、メディアコントロールが非常に長けているとされる。連日のように大手マスコミの幹部と食事を共にしたり、休日には一緒にゴルフに言ったりとメディアとの付き合いに余念がない。
・第一次政権時に週刊誌を筆頭にしたスキャンダル報道で、大臣のドミノ辞任が起こり、結果、政権が崩壊した反省を踏まえ、スピンコントロールも徹底している。
スピンコントロールとは欧米では一般的に行われている政治手法であり、政権にとって都合のいい成果などを強調する一方で、不都合な事実は希釈して流すという情報操作のやり方である。
・政府の発表することは危険だという前提のもとでメディアの情報を受け取るリテラシーの必要性があるのだ。
・本来は権力チェックを徹底すべきメディアの側に基本的なリテタシーがなく、ただ政府発表をそのままながしているのが日本のメディアの悲劇である。メディアはスピンを行う「スピンドクター」の機能までになった。
(出典『ニュースをネットで読むとバカになる』)
B:ファクラー、ニューヨーク・タイムズ東京支局長
・(国境なき記者団で安倍政権で日本のランキングが59位に落ちたー2015年には61位―
過去10年のランキングを挙げておきましょう。
2005年 37位
2006年 51位
2007年 37位
2008年 29位
2009年 17位
2010年 11位
2011年―12年 22位
2013年―53位
2014年―59位
安倍政権が誕生した年は22位に、2013年には53位に急落しさらに59位までに落ち込んだ。
過去にさかのぼってみると、第一次安倍政権でも51位に落ち込んでいる。
・ニューヨーク・タイムズ紙では35ドル以上の食事では自分で払う。
・日本の記者はジャーナリストというより会社の人間だ。
・日本は権力との密着状態が当たり前で、問題視していない。
・政府を監視するという立場ではなく、政府と一緒に立っている。
(出展『崖っぷち国家 日本の決断』
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