安倍首相:「改憲発議は参院選後」…条項絞り込み指示
毎日新聞 2015年02月04日 21時26分(最終更新 02月04日 21時52分)
安倍晋三首相は4日、自民党の船田元・憲法改正推進本部長と首相官邸で会談し、憲法改正の発議や国民投票の実施時期は来年夏の参院選後になるとの認識を示した。改正する条項は国会や党で丁寧に議論して絞り込むよう指示した。
会談では、船田氏が「議論の進み具合を考えると、発議や国民投票は参院選後になるのではないか」と指摘。首相は「それが常識だろう」と応じた。
船田氏はまた、改憲する条項について「環境権」や「緊急事態条項」の新設が候補に挙がっているとも説明したが、首相は具体的な言及はせず、「大いに議論し、1回目の改正の中身を絞ることを丁寧にやっていくべきだ」と指示。最初の改憲で一度に多くの条項を改正するのではなく、絞り込むべきだとの意向を示した。
船田氏は会談後、記者団に、衆参両院の憲法審査会で改憲項目についての検討作業に着手する考えを示し、「来年度予算案の基本的質疑が終わるころには始めたい」と語った。【田中裕之】