「イスラム国」:ヨルダン軍パイロットを焼殺か 映像公開
毎日新聞 2015年02月04日 01時58分(最終更新 02月04日 09時18分)
【カイロ秋山信一】イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられる組織は3日夜(日本時間4日未明)、ヨルダン軍パイロットのモアズ・カサスベ中尉を焼き殺したとする映像をインターネット上に掲載した。映像は約20分間。真偽は不明だが、オレンジ色の服を着た男性が鉄製のおりに入れられ、焼かれているような映像が公開された。
ロイター通信によると、ヨルダン軍はカサスベ中尉の家族に中尉が殺害されたことを伝えた。中尉は戦闘機パイロットとしてISに対する空爆に参加、昨年12月24日にシリア北部ラッカ近郊に墜落し、ISに拘束されていた。
ヨルダン国営放送はカサスベ中尉の「殺害」は1月3日だったと報じた。ISは同24日、拘束していた日本人フリージャーナリスト、後藤健二さんとヨルダンで収監されているサジダ・リシャウィ死刑囚の交換を要求。29日には、「リシャウィ死刑囚をトルコ境界に連れてこなければ、カサスベ中尉を直ちに殺害する」としていた。だが、ヨルダン政府はISがカサスベ中尉の生存を示す証拠を出していないとして、リシャウィ死刑囚の釈放を拒否していた。ISは2月1日、後藤さんを「殺害」したとする映像を公開した。