アベノミクス:首相「トリクルダウン、我々の政策と違う」

毎日新聞 2015年02月02日 18時50分(最終更新 02月03日 00時40分)

参院予算委で民主・大塚耕平氏の質問に答える安倍晋三首相=国会内で2015年2月2日午後1時18分、藤井太郎撮影
参院予算委で民主・大塚耕平氏の質問に答える安倍晋三首相=国会内で2015年2月2日午後1時18分、藤井太郎撮影

 安倍晋三首相は2日の参院予算委員会で、「富めるものが富めば、富が滴り落ちる」とする「トリクルダウン理論」について、「我々が行っている政策とは違う」と強調した。アベノミクスは、企業収益の向上を通じた経済成長を目指しているが、民主党は「経済格差」に焦点を当てる戦術で、首相は企業優先との批判に予防線を張った形だ。

 首相は経済界に賃上げを働きかけていることを強調。「上からたらたら垂らしていくのではなく、全体をしっかりと底上げしていくのが私たちの政策だ」と語った。

 これに対し、民主党の大塚耕平氏は「底上げと言うならば、(悪化する)子どもの貧困率や貯蓄率から、アベノミクスはうまくいっていないという評価になる」と首相に反論した。【水脇友輔】

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