中国レノボ・グループ製ノートパソコンの一部のソフトに設計上の不具合があったことが20日、関係者への取材で分かった。不具合はソフトの広告表示機能に見つかり、悪用すればネット銀行のパスワードなどを盗み取れるという。ソフトは昨年末までに出荷されたパソコンに入っており、世界で1000万台程度に影響する可能性がある。
ソフトは「スーパーフィッシュ」と呼ばれる。ウェブサイトを見るために使う閲覧ソフト(ブラウザー)の通信記録を観察し、広告を表示する機能を持っている。
レノボによればソフトは2014年9~12月に出荷された消費者向けノートパソコンに組み込んでいた。日本では、傘下のNECパーソナルコンピュータ製以外の5万台前後に影響するとみられる。
レノボは今年1月からソフトの通信機能を停止させた。「セキュリティー上の懸念は見つかっていない」という。
ロシアのセキュリティー大手、カスペルスキー研究所によると、すでにソフトの悪用方法の書かれたサイトが確認されている。同研究所はソフトの削除などを呼びかけている。
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