まずはココから

インタビュー

注目バックナンバー

一夫多妻性のアイドルグループが嫉妬されずに愛されるのはなぜ?

music

一夫多妻制なのに多幸感。革命的アイドル・清 竜人25の勝因とは

インタビュー・テキスト:柴那典 撮影:豊島望(2015/02/20)

本格始動から数か月。一夫多妻制のアイドルグループ「清 竜人25」は今、アイドルファン、音楽ファンを中心に大きなセンセーションを巻き起こしつつある。昨年9月に行われた初の主催イベント『清 竜人ハーレム♡フェスタ2014』では、フロアに集まったオーディエンスを沸かせる軽やかでハッピーなパフォーマンスを披露。11月にはデビューシングル『Will♡You♡Marry♡Me?』をリリースし、1人の夫と6人の妻によるにぎやかなウェディングパーティーが行われるMVも大きな話題を集めた。

清 竜人25のライブを見た人が声を揃えるのは、その圧倒的な楽しさと不思議な幸福感だ。「一夫多妻制」というコンセプトの斬新さよりも、音楽そのものが持つ唯一無二の魅力が浸透しつつある。そして、2月にリリースされる2ndシングル『A・B・Cじゃグッと来ない!!』はハイテンションかつカラフルなミュージカル調のポップチューン。ファンクなテイストの強いデビュー曲と同じく、7人の歌声が交錯するエンターテイメント性の強い楽曲になっている。果たして清 竜人25は、何が特別なのか? 清竜人、第四夫人・清美咲、第六夫人・清可恩という三人へのインタビューでグループの今を解き明かす。

PROFILE

清 竜人25(きよしりゅうじんとぅえんてぃふぁいぶ)
2014年、清 竜人が立ち上げたアイドルユニット。プロデューサー兼メンバーである清 竜人とその妻である清 咲乃、清 桃花、清 亜美、清 美咲、清 菜月、清 可恩の女子メンバー6名で構成される。妻達とともに、一緒に歌い踊り、ハーレム状態でパフォーマンスを繰り広げる清 竜人、アイドルの固定概念を覆すまったく新しいエンターテイメントを披露する。
清 竜人25

ファンの方は、「一夫多妻制」が設定だとわかっているから、少女漫画やドラマを見ているような感覚で清 竜人25を捉えているんじゃないかと思うんです。(可恩)

―去年9月の『清 竜人ハーレム♡フェスタ2014 Vol.1』で初めてライブを見たのですが、会場が不思議な幸福感に包まれていたんですよ。特にアイドルファンにあっという間に受け入れられていましたよね。デビューして数か月が経ち、どんな感触がありますか?

竜人:このプロジェクトを浸透させるのにはもっと時間がかかると思っていたんです。でも意外なことに、予想以上のスピードで受け入れられている実感がありますね。今のところは「こんな風に受け入れられたらいいな」と想像していたものと近い感じで届いていると思います。

―可恩さんはどうですか? 初めてステージに立ってから今までを振り返って。

可恩:とにかく怒涛の日々でしたね。まず、私は夏まで普通に受験生だったので(笑)。清 竜人25のメンバーとして活動するようになってから、生活リズムも変わったし、高校と両立するのも大変で……。卒業が危うくなったりもしたんですけれど、無事卒業式にも出られることになって、すごく嬉しいです。

左から:清竜人、清可恩
左から:清竜人、清可恩

竜人:僕は中卒なので、本当は高校中退の仲間が欲しかったんですけどね(笑)。

可恩:学校の課題に追われてたときに、高校を卒業できないかもしれないって相談したら、「ええやん」とか言われて。同じ世界に引きずり込まれそうで、危ないところでした。

―(笑)。美咲さんは最初にステージに立ったとき、どんな感じでした?

美咲:清 竜人25って一夫多妻制という設定じゃないですか? だから、最初はアイドルとして受け入れてもらえるのかどうか、全然わからなくて。でも実際にライブをしたら、初めて見る人がすごく盛り上がってくれて、本当に嬉しかったです。

左から:清美咲、清竜人
左:清美咲

―従来のアイドルからすると掟破りな設定にも関わらず、予想以上にアイドルグループとして受け入れられた。

美咲:すごく不思議な立ち位置にいると思います……。だって、アイドルって恋愛対象として見られるのが普通じゃないですか? なのに「夫(竜人)がいるのにこんなに推してくれるんだ!」みたいな。最初は葛藤があったとしても、「楽しいからいいや!」というファンの方が増えているような気がします。「MVを見てこんなに幸福感を味わったことはない」みたいなコメントもあって、なんでしょうね……?

可恩:メンバー同士の関係をオープンにしてるから、それがいいのかもしれないですよね。ファンの方は、一夫多妻制が「設定」だとわかってるから、少女漫画やドラマを見ているような感覚で清 竜人25を捉えているんじゃないかと思うんです。主人公もいるし、ヒロインもいるし、そういうことがこのグループでできてるのかなって。


インタビュー一覧に戻る