長崎県対馬市の寺から仏像や経典を盗んだとして窃盗や関税法違反(無許可輸出未遂)などの罪に問われた韓国籍の僧侶金相鎬被告(70)の初公判が19日、長崎地裁(宮本聡裁判長)で開かれ「関与したことはない」と無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、仏像を韓国に持ち帰り、売却する計画だったと主張。弁護側は「日韓交流に尽くしており、古い経典を見つけるために来日していた」と反論した。
起訴状によると、朴奉緒被告(42)=窃盗罪などで起訴=ら韓国人数人と共謀し、昨年11月24日、対馬市美津島町の梅林寺の保管庫から、総額約1億1千万円相当とされる市指定の有形文化財「誕生仏」と大般若経360巻を盗み、韓国に密輸しようとしたとしている。