大阪府:「大勢の前で叱責」教育長のパワハラ認定

毎日新聞 2015年02月20日 11時05分

 ◇府教委の第三者委員会が報告書まとめる

 大阪府の中原徹教育長(44)が教育委員らに威圧的発言をしたとされる問題で、府教委の第三者委員会が中原教育長について、部下の府教委職員計4人にパワーハラスメント(パワハラ)に当たる発言をしたと認定する報告書をまとめたことが20日、分かった。府教委は同日午後に報告書を公表する。中原教育長はこれまで「職員への不適切発言はない」と説明していたが、進退問題に発展する可能性がある。

 陰山英男教育委員長が、パワハラなどに詳しい弁護士3人による第三者委員会を設置し、調査していた。中原教育長によると、19日に報告書の内容について通告があったという。

 職員4人が第三者委に申告した内容は▽配置転換を示唆された▽大勢の前に連れ出されて叱責された▽精神科に通院した方がいいのではという趣旨の発言を受けた−−など。これらの発言をパワハラと認定しているという。4人のうち1人は退職した。

 問題は昨年10月の教育委員会議で発覚。立川さおり教育委員が「中原教育長から『誰のおかげで教育委員でいられるのか。罷免要求出します』と言われた」と訴えた。中原教育長は一時、辞任を示唆したが、松井一郎知事や橋下徹・大阪市長に慰留され、辞意を撤回した。【大久保昂】

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