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NICUの医師数 自治体間で4倍の差2月14日 4時34分
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赤ちゃんの集中治療室=NICUで働く専門の医師の数には、自治体間で最大4倍の差があり、山形県、奈良県、山口県では今後も新生児医療の厳しい状況が続くと予想されるという調査結果を厚生労働省の研究班がまとめました。
厚生労働省の研究班は、赤ちゃんの集中治療室=NICUで働く専門の医師の数や年齢などを基に各都道府県の新生児医療の現場の実態を分析しました。
その結果、赤ちゃん1000人当たりの医師の数は、▽茨城県、徳島県、熊本県が最も少なく1.4人、▽次いで長崎県、鹿児島県、千葉県、新潟県が1.6人と、いずれも全国平均の2.6人を下回り、▽最も多かった香川県の5.8人や▽次に多かった東京都などの4.2人と比べ最大で4倍の差があることが分かりました。
また医師の平均年齢は、▽最も高い山形県が46.5歳、▽次いで岩手県が45.8歳、▽奈良県が45.5歳、▽山口県が45.1歳でいずれも全国平均の41.9歳を上回り、医師の高齢化が進んでいました。
研究班は、山形県、奈良県、山口県の3つの県では医師の数も平均より少なく今後も新生児医療の厳しい状況が続くとみています。
研究班の楠田聡東京女子医科大学教授は「重症の状態で生まれる赤ちゃんは、施設があり、スタッフがいて、初めて救うことができる。各自治体は対策を考えてほしい」と話しています。