農業

農協の事業は田舎のインフラ、
「員外利用」を制限してはいけないその農業改革案では甘すぎます(第27回)

2015.02.20(金)  有坪 民雄

ネットのスピードアップはとどまるところを知りません。ベストエフォートなので実際にはもっと遅いものの、光回線は定格1Gbps、モバイルでも100Mbps越えなど当たり前で、これからも速度は上がっていく模様です。

 しかし、このような動きから田舎は取り残されています。光回線も来なければモバイルの電波も来ない。ADSLは2025年にはなくなるそうですが、新商品開発は何年も前から止められており、代替技術はいまだに提示されてもいません。

 多くの需要が見込める人口の多い地域では複数の業者が我先にと顧客の取り合いをしています。田舎にくれば独占できるのに来ない。21世紀になってから15年も経つのに田舎に住んでいる人が高速なネット回線を導入できないのは、ひとえに業者の採算の問題です。

員外利用に制限をかけるとますます採算が悪化

 前振りが長くなりました。前回(「JA全中から監査権を取り上げると全国の農協で何が起きるのか?」)に引き続き、政府与党である自民党による農協改革の中身を見ていきます。前回は「JA全中から監査権を取り上げる」ことの是非を論じました。今回は、前回予告した通り「准組合員の事業利用に制限をかける」(*)ことが農業の活性化につながらないばかりか、殺すことにつながりかねない理由を述べていきます。

(*)農協が運営する地域のスーパーやガソリンスタンドを、正組合員ではない准組合員が利用することに制限をかけること。准組合員には農業従事者以外でもなることができる。

 その理由とは、農協は田舎にとってインフラ以外の何物でもないから、ということです。

 社会生活を行っていく上で必須のインフラの1つ、金融…
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