2015年2月19日13時30分
安倍晋三首相が戦後70年の今年中に出す「談話」について検討する有識者会議の座長に、西室泰三・日本郵政社長(79)の起用が内定した。政府関係者が明らかにした。座長代理には北岡伸一・国際大学長(66)をあてる。ほかに、中西輝政・京大名誉教授(67)も内定、有識者会議メンバーは全体で十数人になるといい、来週中に初会合を開く予定だ。
西室氏は、日中の有識者でつくる「新日中友好21世紀委員会」の日本側座長を務め、昨年末には李克強(リーコーチアン)首相と面会するなど中国要人と関係を築く。東芝会長を経て、東京証券取引所の会長兼社長なども歴任した。北岡氏は、集団的自衛権の行使を認める報告書をまとめた「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」で座長代理を務め、首相と近い。日中両国の有識者による「日中歴史共同研究」の日本側座長も務めた。政府高官は「バランスを考えた人選だ」と語る。
首相は「侵略」「心からのおわび」などを明記した村山談話や小泉談話を「全体として引き継ぐ」と語る一方、文言をそのまま継承するかは明言していない。
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