3人が乗った海上自衛隊の小型ヘリコプターが、訓練飛行中、鹿児島県上空での交信を最後に、行方が分からなくなりました。
ヘリコプターの情報を集める自衛隊員。
複数の住民から、大きな音がしたという情報が。
同じような情報は、鹿児島県側でも。
行方が分からなくなっているのは、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋基地所属のOH6ヘリコプターです。
防衛省によりますと、このヘリコプターには、海上自衛隊の30代の教官と、40代の隊員、それに訓練生の20代の隊員1人の合わせて3人が乗り、訓練飛行中だったということです。
午前9時19分に鹿屋基地を離陸したヘリコプター。
薩摩半島を北上し、午前11時ごろ、伊佐市付近を飛行していました。
その後、ヘリコプターは出水市方面に向かう予定でしたが、天候が悪いとして、宮崎県えびの市や、小林市付近の上空を通るルートに変更し、鹿屋基地に戻る予定だったということです。
きょう昼ごろの気象庁のレーダー画面です。
やや発達した雨雲が、出水市や伊佐市の上空を、西から東の方向へ通過していました。
ヘリコプターは午前11時5分に、伊佐市付近での無線交信を最後に、行方不明に。
また、午前11時7分ごろ、航空自衛隊のレーダーから、航空機1機の機影が消えたという情報があるということです。
海上自衛隊は、午後6時半から記者会見を開きました。
複数の情報を得ておりますが、確度の高いものとして得られ、捜索、発見に至るものは現在のところ、残念ながら得られておりません。
こんばんは。
防衛省は、ヘリコプターが不時着したか、遭難した可能性もあると見て、調べています。
安倍総理大臣が、衆参両院の本会議で、施政方針演説を行いました。
表明したのは、戦後以来の大改革への決意でした。
安倍総理大臣です。
しっかりと前を見据えて進んでいきます。
今国会、どんな課題に取り組んでいくのか。
このあと施政方針演説に臨みます。
みずからが掲げる経済政策、アベノミクスについて。
安全保障政策については。
そして安倍総理大臣は、こう呼びかけました。
与野党からは。
およそ45分に及んだ演説。
ポイントはどこにあるのか。
大越キャスターが詳しく読み解きます。
では、キーワードをもとに、私なりに読み解いていきたいと思います。
2か月前の衆議院選挙、安倍総理大臣は、経済再生、この道しかないと訴えていたのをご記憶の方、多いと思いますが、きょうは一歩進めて、この道をさらに力強く前進せよというのが、国民の意思だというふうに強調していました。
選挙での圧勝が自信、そして自負へとつながっているようです。
では、その経済再生から見ていきたいと思います。
こちら、農政の大改革は待ったなし。
つい先日、JA全中の一般社団法人化の合意で、強い印象を与えたその農協改革をまずアピールしました。
農業は世界に打って出る成長産業になりうると訴えて、アベノミクスの第3の矢である成長戦略で、結果を出す、その本気度を示した形です。
そしてその農業とも密接に関連するTPP交渉に触れた部分では、いよいよ出口が見えてきたというふうに述べています。
グローバル化に及び腰になるのではなくて、改めて攻めて出る姿勢を示したともいえそうです。
一方で、成長一本やりでは、格差が広がるだけだという批判がある中で、社会全体の底上げを図る考えも鮮明にしています。
その主役を担う存在として、これまでどおり、女性の活躍を訴えていますけれども、もう一つ、今回はこの若者の活躍に焦点を当てていたのが印象に残りました。
例えばこちら、いわゆる地方創生について触れたくだりなんですが、地方で就職する学生には、奨学金を免除する、新たな仕組みを作ると、こういったふうに、若い人たちが力を発揮できる、その環境作りに意欲を示しています。
安倍カラーが表れているもう一つの分野が、安全保障です。
何かとタカ派と指摘されるのは、決して本意ではないという思いが込められているのでしょうか。
こんなふうに訴えました。
平和国家としての歩みは、これからも決して変わることはありません。
国際情勢が激変する中で、その歩みを力強いものとする。
国民の命と幸せな暮らしは、断固として守り抜く。
そのために、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする安全保障法制の整備を進めてまいります。
持論の積極的平和主義を推し進める考えを示したものですが、集団的自衛権の行使容認といったホットなテーマについては、具体的な言及はありませんでした。
そして外交です。
懸案である中国との関係については、さまざまなレベルで対話を深める。
そして韓国との関係も、対話のドアは常にオープンだと述べています。
去年、中国の習近平国家主席との首脳会談にこぎつけたことなどを踏まえて、関係改善の芽を対話によって、慎重に育てていきたいという思いを込めて、短い文言で触れるにとどめていたのが特徴です。
そして、安倍総理の心境を恐らく一番表しているのは、これかなということばがありました。
明治時代の画家、岡倉天心の変化こそ唯一の永遠であるということばです。
改革をし続けないと、安倍政権のみならず、社会そのものが行き詰まるときが来る。
そんなことを、みずからに言い聞かせながらの演説のように、私には感じられました。
では、安倍内閣を間近でずっと取材をしている、政治部の官邸キャップ、原記者にもう一段、深めてもらいたいと思います。
原さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さあ、今の安倍政権が発足したのはおととしの12月。
施政方針演説は安倍さん自身、これで3回目ということになりますが、やっぱり変化というのあると思うんですよね。
あるとすれば、その変化というのは、原さん、どんなところに感じますか?
今回の演説、第2次安倍政権発足後、最も長かったわけなんですけれども、衆議院選挙、過去の衆議院選挙2回、参議院選挙1回、いずれも勝利して、さらに改革にこの2年間、取り組んできて、デフレマインドも払拭しつつあるという自信や、確信を深めながら、演説に臨んだという感じを受けました。
また、大越さんもまさに指摘されてましたけれども、若者の雇用対策の強化ですとか、子どもの貧困対策、それに教育再生の中で、フリースクール、いじめの子どもたちが通えるような、そういったところの対策も強化していく、基本路線を維持しながら、そういう弱者対策というんですかね、そういうことも取り組んでいく姿勢を示しました。
ここのところの格差論議というのも、念頭にあったんだと思いますけれども、ある意味、野党の批判の先手を打ったということもいえるんじゃないかと思います。
ただ、一方で政権の発足当初からのキーワード、経済再生と財政再建ですね、これに今回新たに社会保障改革というのを同時に達成すると付け加えたわけなんですけれども、財政再建に非常に影響を及ぼす社会保障費の抑制。
ここに具体的な言及はありませんでした。
こうした点が今後の論戦の中で明確になってくることが期待されます。
原さんは演説の中で、どこが強く印象に残りましたか?
実は私は、沖縄の基地負担のくだりなんです。
この裏付けのないことばではなく、実際の行動で沖縄の基地負担の軽減に取り組んでまいりますということを打ち出しました。
ご存じのとおり、沖縄の知事選挙、自民党は去年、小選挙区で敗れました。
現職の翁長知事は、普天間基地の移設計画に反対しています。
さらに去年の衆議院選挙でも、自民党は小選挙区で議席の確保が、議席確保、できなかったんですね。
こうした状況下にあって、基地負担の軽減を必ずやっていくんだと、これは普天間基地の移設計画が仮に遅れが出るようなことや何かあったりすると、アメリカの対応が変わる可能性もあります。
さらに、安全保障環境の変化、こういったことも考慮しながら、進めていかなくてはいけない課題なんですけれども、これをやりきるんだと。
長年の懸案、大越さんもずっと取材してこられて、よくご存じだと思いますが、この懸案をアメリカとの信頼関係の中において、やりきると、ある意味、自信、決意を示したことばだった、踏み込んだ発言だったと感じました。
そこでもやっぱり自信ですよね。
その自信にあふれたこの演説に対して、野党側はどんなところをテーマにして、これ、議論をてーまにすえていきそうですか?
安倍政権のアベノミクス、これによって、やはり地方と都市部の格差、あるいは大企業で働く人たちと、中小企業で働く人の格差、こういったものが広がってるんじゃないかということ、そういった点について、まず追及してくるものと見られます。
さらに今回の農協改革、これを巡っても、野党側のほうからは、農家の収入増には結び付かないんじゃないかという指摘も出ています。
加えまして、今回の施政方針演説では、具体的な言及はなかったんですけれども、安全保障法制、あるいは戦後70年のことし、安倍総理大臣が発表しようとしている総理大臣談話、こうした内容を巡って、ことし4月の統一地方選挙も視野に置きながら、活発な論戦が行われるものと見られます。
原記者でした。
ありがとうございました。
きょうの施政方針演説を受けて、来週からは各党の代表質問が始まります。
民主党の岡田代表が言っていましたけれども、批判ばかりではなく、しっかりとした議論をしたい。
その上でも真摯に答えてもらいたいと、こんな発言。
私たちが望むのも、まさにそうした議論です。
しっかりとかみ合った、言論の府としての国会の姿、ぜひ見せていただきたいと思います。
次です。
ウクライナ情勢が動きました。
ロシアとウクライナ、それに調停役のドイツとフランスの首脳会談が行われ、2月15日からの停戦で、合意しました。
会談は実に、およそ16時間に及ぶという異例の長さとなりました。
激しい戦闘が続くウクライナ東部。
停戦の実現に向けた4か国の首脳会談は、日本時間のきょう未明に始まりました。
それからおよそ16時間後。
次々と首脳が出てきました。
ロシアのプーチン大統領は、2月15日からの停戦で合意したことを明らかにしました。
日本時間のきょう未明。
ベラルーシの首都ミンスクに集まったロシア、ウクライナ、そして調停役のドイツ、フランス、4か国の首脳。
ドイツのメルケル首相に促され、握手を交わしたのは。
ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領です。
首脳会談は、夜を徹して行われました。
協議の合間に、よい話し合いが続いていると述べたロシアのラブロフ外相。
一方、ドイツ外務省が協議開始からおよそ5時間あとに、ツイッターに書き込んだ内容は。
協議は容易ではないと、難航していることを明らかにしました。
長引く会談に、報道陣などにも疲労の色が。
こうしたさなかにも、ウクライナ東部では戦闘が続き、中心都市ドネツクでは、病院の病棟を砲弾が直撃し、犠牲者が出ました。
一方、首脳会談と並行して、ウクライナ政府と親ロシア派の協議も行われていました。
去年9月にいったん停戦に合意したものの、その後も戦闘を続けてきた両者。
互いの主張には、大きな隔たりがありました。
1つが停戦ラインです。
政府側が、去年9月の停戦合意の時点の線引きを基本にしているのに対して、親ロシア派は、このあとの攻勢で制圧した地域もみずからの支配下に置くと主張しています。
戦闘が続く東部の地位を巡っても。
政府側は、領土の一体性を維持する中で、特別な地位を与えるとしているのに対し、親ロシア派は、去年11月に独自に選挙を行って指導者を選ぶなど、事実上の独立を目指す動きを強めてきました。
16時間近い協議の末、ようやくたどりついた停戦の合意。
ウクライナのポロシェンコ大統領は、合意文書に署名すると述べ。
ロシアの国営通信社は、親ロシア派のリーダーが、合意文書に署名することに賛成したと伝えています。
しかし、争点の一つとなっていた停戦ラインと東部の地位については、明確な合意ができなかったものと見られます。
会談後、ポロシェンコ大統領は。
停戦が履行されれば、ウクライナ東部で武器や兵力の撤収も着実に進めていく考えを示しました。
一方、ロシアのプーチン大統領は。
調停役を務めたフランスのオランド大統領は。
また、ドイツのメルケル首相は、フランスなどと共に停戦が着実に実行されるか監視していく方針を示しました。
4か国の首脳が、まさに疲れきるまで協議を続けた異例中の異例ともいえる会談で、停戦では合意しました。
ただそれでも主張の違いを完全に埋めるところまでいったのかというと、そこは疑問が残ります。
ベラルーシのミンスクには、取材に当たっている石川記者がいます。
石川さん、合意に達したということですが、その内容をどのように見たらいいんでしょうか。
あくまでもこれ以上の流血の事態を防ぐための、最低限の合意というふうにいえると思います。
16時間もの会談でも、立場の違いを埋めるのは容易ではなかったと見られます。
会談後のドイツのメルケル首相のしょうすいしきった表情などが、それを物語っています。
今月15日からの停戦で、ウクライナ政府も、親ロシア派も同意したわけなんですけれども、焦点となっていました停戦ラインと、それから東部の地位については、明確な合意はできませんでした。
4か国の首脳がそろった首脳会談で、成果が示されなければ、東部での戦闘がさらに激化するおそれがありました。
とりあえず、合意できる点だけをまとめて、対立点は先送りしたといえます。
石川さん、去年9月にも停戦の合意は行われました。
でも結局、守られなかったという経緯があります。
今回の合意の実効性、どう見たらいいんでしょうか?
停戦の実現は、今回も容易ではないと思います。
ウクライナ東部での去年4月からの犠牲者の数は、5300人を超えました。
まさに首脳会談が行われていた12日にも、工業都市マリオポリ周辺では、激しい戦闘が行われています。
最大の争点といえます停戦ラインと、それから東部の地位で合意できなければ、去年9月の停戦合意のように、いつ破られるか分からない、不安定な状況が続くことになります。
ウクライナ政府を支援しますアメリカは、事態が悪化すれば、ウクライナ軍への武器供与も検討するとしています。
そういった事態になれば、ウクライナを舞台に、欧米とロシアが冷戦時代さながらに激しく対立することも懸念されます。
ひいては、過激派組織イスラム国への対応など、国際社会が一致して対処すべき課題にも影響が及びかねません。
ウクライナ東部での戦闘、停戦の行方は、今後の国際情勢をも左右する緊張をはらんだものになっています。
お疲れさまでした。
石川記者でした。
停戦の合意には至りましたが、不確定な要素が多そうです。
停戦ラインをどこにするか、そしてウクライナ東部の地位をどうするかという、その大きな対立点についても、まだ隔たりがありそうです。
ただ、首脳どうしが十数時間も同じテーブルに着いて話し合ったというそのプロセスそのものが、互いを理解するという意味でも、今後の問題解決に役立つことに期待したいものです。
さて、敏感な方は、もうむずむずし始めたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ことしも花粉症の季節がやってきます。
ことしの花粉、多いのでしょうか?
関東地方は、3月並みの陽気になりました。
福寿草の周りを蜂が飛び。
早掘りのたけのこの収穫も始まりました。
春の足音が。
暖かくなると、気がかりなのが花粉症です。
私も花粉症で、この時期、憂うつでしょうがありませんけれども、街の皆さんは、もう感じているんでしょうか。
その花粉、どのように観測されているのでしょうか。
こちらは千葉市にある気象情報会社が設置している観測機器です。
こちらの会社では、全国およそ1000か所に観測機器を設置して、リアルタイムで花粉の量などの情報を提供しています。
花粉の飛散状況です。
僅かに花粉が飛んでいることを示す白いマークが、全国的に広がっています。
また会社に寄せられた花粉症の症状を見てみると。
西日本にオレンジのマーク、つらいと訴える人です。
関東でも水色のややつらいというマークが出始めていました。
東京郊外にある杉林です。
暖かくなったこの時期、気になる今の状態は。
近くまで案内してもらうと。
枝先で膨らんでいるのは、花粉を出す雄花です。
先月半ば頃から色づき始めたということです。
ウェザーニューズによりますと、ことしの花粉の飛ぶ量は、画面の赤やオレンジの所、関東から東海にかけて、去年の2倍から3倍と、大幅に増えます。
一方、水色の所、四国や九州などは、去年より少ないと予想されるということです。
では、本格的に飛び始めるのはいつなのでしょうか。
今の予想なんですが、大体2月15日前後、もうまもなくですね。
九州ですとか、四国ですとか、あとは東海、関東のエリアでも飛散開始になるのではないかなと。
これから本格的に飛び始める花粉ですが、専門の医師は、この時期の対応が重要だと話します。
おつまみのナッツの出し方がよくないと腹を立て、自分の会社の航空機を搭乗口に戻させたとして、航空保安法違反などの罪に問われた、大韓航空の前の副社長に対し、ソウルの裁判所は、懲役1年の実刑判決を言い渡しました。
ナッツ・リターンという呼び名がついた今回の騒動。
韓国では財閥への批判に火をつける形ともなっています。
裁判所に入る一台のバス。
ナッツ・リターン騒動の当事者、大韓航空の前の副社長、チョ・ヒョナ被告を乗せています。
報道陣の前に姿を見せずに法廷に入りました。
韓国を代表する財閥、ハンジングループのオーナー一家の3代目として生まれ、若くして昇進したチョ前副社長。
大韓航空の元機長は、NHKの取材に対し、前副社長が特別扱いされていた実態を語りました。
去年12月、前副社長は、自社の旅客機に搭乗した際、ナッツ類を袋に入れたまま渡されたことに腹を立て、滑走路に向かい始めた機体を戻させるとともに、機内サービスの責任者を降ろしたとして、航空保安法違反などの罪で起訴されました。
きょうの判決で、ソウル西部地方裁判所は、チョ前副社長の行為は、航空保安法違反に当たると判断。
運航の安全を脅かし、極めて危険で、非常識な行動だった。
数百人の乗客が被害を受けたと厳しく指摘して、懲役3年の求刑に対し、懲役1年の実刑判決を言い渡しました。
前副社長の弁護士は。
一方、ソウル市民は。
韓国では、財閥の権威的な経営スタイルや肥大化に、批判の声が強まっています。
小売店の店主などが行った抗議活動です。
財閥が事業を拡大するあまり、小規模な商店や中小企業を圧迫しているという不満がくすぶり続けています。
こうした市民の不満を受けて、企業側も変革を迫られています。
売り上げが業界トップのこちらの製薬会社。
創業者一族は経営には一切関わっておらず、韓国の大手企業では極めて珍しいといいます。
この企業では、経営を世襲にするのではなく、専門的な能力を持った人に任せることで、業績を伸ばしています。
パク・クネ大統領も、3年前の選挙戦では、財閥中心の経済構造にメスを入れる姿勢を見せていました。
しかし、政権発足後、景気はさらに低迷。
パク大統領が訴えてきた財閥中心の経済構造の改革は進んでいません。
財閥は本当に変われるのか。
重大な岐路に立っていると専門家は指摘します。
サムスンとかですね、ヒョンデという財閥の名前、聞いたことおありだと思うんですけれども、その財閥なしには語れないのが韓国経済。
実際に今も、財閥は国のけん引役と見ていますね。
パク・クネ政権、経済の民主化を掲げましたけれども、その財閥中心の経済構造から、なかなか抜け出せないジレンマに、韓国社会はストレスをため込んでいます。
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて進められている、除染。
現場では、瓦の一枚一枚まで拭き取る、地道な作業が続いていて、住宅1軒につき、建物だけでおよそ2週間かかるといいます。
このうち、福島県内の避難区域での除染は、国が直接行っていますが、事故から4年近くがたつ中で、除染の進め方を巡って、住民側の意向との間に、ギャップが出始めています。
去年3月、いち早くすべての住宅で、除染が終了した楢葉町です。
町のほぼ全域が避難区域に指定され、およそ8000人が避難。
町はこの春以降の住民の帰還を目指しています。
ところが今、町の中で目につくのは、住宅の解体です。
町によると、除染されたものの、解体される予定の住宅などは、およそ870件に上ります。
除染を請け負った地元の建設会社を経営する加藤大蔵さんです。
除染が進めば、住民も帰ってくると考え、1日200人の態勢で作業を続けてきました。
ところがその住宅が今、次々と解体されているのです。
自宅の解体を決めた高野英子さんです。
原発事故のあと、楢葉町から30キロ離れたいわき市で、夫と避難生活を続けています。
これは除染前ね。
自宅は震災で瓦や壁にひびが入るなどの被害を受けましたが、修理して再び住みたいと考え、おととし除染してもらいました。
しかし、その思いは長引く避難生活の中で変わっていきました。
この日、高野さんは楢葉町の自宅に、1年半ぶりに一時帰宅しました。
屋根も剥がれて、天井見えちゃってる。
上まで見えてる、いやいやいやいや…。
自宅は以前来たときより、傷みが大きく進んでいました。
あららららら…。
雨漏りで床や壁の腐食が進んでいました。
震災後、朽ちていくわが家を目の当たりにするたびに、町に戻る意欲も失われていったといいます。
これに加え、避難生活の中で大きく事情が変わったことがあります。
夫の徳寛さんに去年、病気が見つかったのです。
通院やデイケアが必要になり、いわき市を離れることが難しくなりました。
今、これまでの除染のやり方を見直そうという動きが始まっています。
すべての住民が避難し、除染が本格化している富岡町です。
楢葉町などでは、除染はすべての住宅や農地、道路などを対象に、一律に進められてきました。
富岡町はその進め方の見直しを国に要望しています。
まず住民が解体を希望している住宅を特定。
その家は取り壊されます。
町への帰還を希望する住民の自宅と、その周辺を優先して除染します。
除染する住宅の数が減ることで、作業が効率化し、帰還も早められると考えたのです。
その要望を受け、国は解体する予定の建物は、除染しない方針を決めました。
ところが課題もあります。
解体の手続きには、町による住宅の損壊状況の診断が必要で、それには2か月ほどかかります。
さらに住民一人一人の意向を確認するため、新たなやり方でも今後、相当な時間がかかることも分かってきました。
帰還のため、まず必要とされてきた除染。
震災から4年近くがたち、帰還への道のりが厳しさを増す中、除染の在り方が問われています。
私も以前、浪江町で一時帰宅をした住民に取材をさせていただいたことがあるんですが、その除染を待つうちに、家がねずみの被害とか、雨漏りでどんどん朽ちていく、その様子を見ながら、いずれ帰るんだという、その意欲が萎えていく、そんな姿を目の当たりにしました。
時間の経過は残酷だなと、そのとき感じました。
こちら、国が直接除染を行う避難区域です。
これまで除染が終わったのは、楢葉町を含む4市町村です。
現在、7つの市町村で除染が進められていますが、まだ手つかずの地域も多く残されています。
こんばんは。
気象情報です。
きょうも各地、気温が上がりました。
日中は3月並みの暖かさという所、多くなりました。
こちらは北海道士幌町。
熱気球に乗り込んだのは、この春、小学校に入学する子どもたちです。
穏やかな晴れ間が広がる中、住んでいる町の空からの眺めを楽しみました。
高い!めっちゃ見える。
すごーい!
楽しい!
みんな、大興奮で、新たな発見があったかもしれませんね。
うれしそうでした。
きれいに晴れてましたけれども。
きょうは東京もよく晴れて、しっかり防寒対策をして歩いていると、汗をかくほどの、東京は暖かさでしたよね。
私もそう感じました。
ただあすは、やはり寒さ対策、必要となりそうですね。
また寒さが戻ってきそうです。
では、天気図を見ていきましょう。
あすは東北の日本海側に低気圧が進んでくる予想です。
詳しく見ていきましょう。
上空には強い寒気を持っていますので、全国的に寒くなりそうです。
北風も強まりそうですね。
特に低気圧に近い東北から北陸にかけては雪が強まって、猛吹雪という所も出てきそうです。
では気温の変化です。
朝の6時です。
朝はけさと同じくらいです。
内陸では西日本にかけて氷点下に下がりそうです。
午後3時です。
日中、きょうと比べて上がりません。
東日本から西日本でも1桁という所が多く、北風が冷たく感じられそうです。
そして夜は、氷点下の範囲が朝よりも広がって、寒くなりそうです。
各地の天気と気温を詳しく見ていきましょう。
週末にかけて、寒さが戻りそうですね。
そうですね。
特に土曜日にかけて、寒くなりそうですね。
あす、寒気が強まってきます。
冬将軍が戻りますね。
日本海側では、雪の所が多くなります。
特に東北や北陸では、猛吹雪となる所がありそうです。
落雷や突風などにもお気をつけください。
さあ、あすは皆さん、しっかり厚いコート着てください。
北風が冷たく感じられそうです。
かぜひかないように気をつけてください。
気象情報をお伝えしました。
72歳の情熱あふれるコーチ、後ほどご紹介します。
さあ、まずはプロ野球のキャンプ情報。
フルスイングが代名詞、ソフトバンクの柳田悠岐選手が、紅白戦でホームランを打ちました。
5年目の柳田選手。
ことしの課題は、ホームラン30本以上です。
2回、飯田投手からこの当たり。
しかし、セカンド正面でヒットにはなりません。
そして5回の第2打席。
代わった大場投手の2球目でした。
完璧と柳田選手。
豪快に放り込み、チーム初ホームランとなりました。
次は巨人。
ドラフト1位のルーキーが実戦デビューです。
阪神と続けてどうぞ。
ドラフト1位の岡本選手。
2軍の紅白戦で実戦デビューです。
第1打席。
これが内野安打となって、初ヒットをマークします。
一方、サードの守備では。
平凡なフライを落としてしまいました。
このため居残りで守備を特訓。
卒業式を終えた18歳。
厳しい社会人のスタートです。
阪神4年目の伊藤隼太選手。
去年、52試合で3割近い打率を残し、ことしこそ、外野のレギュラーを目指します。
きのうの練習試合はノーヒットだったため、上体の使い方をコーチと何度も確認し、フォームの修正に取り組みました。
バッティング練習では体が開かないことを意識し、新人の石崎投手からフェンスを越える当たりを打つなど、早速、成果を出しました。
キャンプリポート。
きょうは異色の経歴を持つ指導者です。
中日の松岡功祐コーチ72歳。
その豊富な経験から、若い選手を相手に、野手の技術を指導する一方で、メンタル面も見る、育成野手総合コーチに就任しました。
半世紀を超える野球人生、育成にかける思いとは?オレの自慢ということで、皆さんに。
分かりました。
いや、もう、いつもテレビ見させてもらってるんですね。
見せていただけますか?読んでいただけますか?
人生経験です。
ことし50歳を迎える山本昌投手からおやじと呼ばれる松岡コーチ。
昭和41年のドラフト会議で、当時の大洋に1位指名され入団。
引退後はコーチやスカウトとして、選手の育成や発掘に当たりました。
その後、中国の野球リーグのチームや、大学のコーチを経て、今回、中日の育成コーチとして、プロ野球に復帰しました。
すばらしい!
松岡コーチの一日は、感謝の気持ちから始まります。
毎朝行う散歩で考えることは。
おはよう。
おはようございます。
きょうも元気で頑張っていきましょう。
プロ野球に入った当時の初心に返って、きょう一日頑張っていきましょう。
以上。
若い選手が暮らす寮の責任者も兼ねる松岡コーチ。
50も年が離れた若手と、正面から向き合います。
大事にいけ、大事に。
松岡流のコミュニケーション。
大切にしているのは、大きな声です。
タイミングいいよ、ほら。
松岡コーチ、大きな声でチームを盛り上げます。
まあ、よく通る張りのある声が、グラウンドに響いています。
ノックにもこだわりがあります。
手袋をはめず、素手で。
育成への思いです。
松岡さん、明治大学のコーチ時代に私、1回、飲んだことがあるんですけれども、本当に野球愛がすごくて、野球を愛する人たちへの愛もすごいんですよね。
そうなんですよね。
責任者を務める寮では、松岡コーチが就任してから、寮生全員でラジオ体操をしてから朝食を取るようになったということで、早くも松岡流がチームに浸透しつつあります。
あつかましいかもしれませんが、グラウンドにはずっと立ち続けたいと、その情熱を表現してくれました。
サッカー日本代表のアギーレ前監督の解任に至った一連の経緯について、日本サッカー協会は、幹部には責任はないと結論づけ、処分は行わないことを決めました。
日本サッカー協会の理事会。
アギーレ前監督の選任にあたって、八百長疑惑の調査ができていなかったことは認めましたが、事前に把握することは難しかったなどとして、大仁会長や原専務理事など、幹部には責任はないと結論づけ、処分は行わないことを決めました。
その一方で、会長や専務理事などは、4か月間、それぞれ給与の一部を自主的に返納するということです。
日本バスケットボール協会の改革。
作業チームのまとめ役を務める川淵三郎氏が、男子リーグを統一する、新しいリーグの構想を明らかにしました。
川淵氏はきょう、国内で分裂しているbjリーグとNBLの所属チームの代表者と相次いで会談しました。
統合する新しいリーグについては、トップリーグと下部リーグにチームを振り分け、トップリーグは5000人規模の集客が可能なホームアリーナを持つ16チーム前後。
チーム名に企業の名前を入れることは認める一方、チーム運営の主体は、企業などから独立した法人とするなどの構想を明らかにしました。
ことし5月中に新リーグに参加するチームを決め、国際バスケットボール連盟の制裁を解除し、6月のリオデジャネイロオリンピックの予選に間に合わせたい考えです。
あなたは子どもの頃どんな大人になりたかったですか?2015/02/12(木) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽ウクライナ問題 首脳会談で停戦に合意▽“ナッツ”判決下る[二][字]
▽ウクライナ問題で4首脳が16時間徹夜協議・停戦に合意▽大越が読み解く施政方針演説・安倍首相の狙いは▽注目の“ナッツリターン”裁判の判決・財閥支配に一石投じるか
詳細情報
番組内容
【キャスター】大越健介,井上あさひ,【スポーツキャスター】廣瀬智美,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】大越健介,井上あさひ,【スポーツキャスター】廣瀬智美,【気象キャスター】井田寛子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz
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